第4回 最優秀賞 犹泱 「撮ル、撮ラレル。」 (栃木県・川治ダム)
[選評] 不安を感じさせる斜めのアングルは、 アーチの巨大さだけでなくダムが背負っている水の圧倒的な量、そして内包する危機感をも充分に表現しています。 見学会の1シーンを捉えたのでしょう、前に出られずに後ろから撮らざるを得なかった作者のようですが、 仲間やダムに対する優しさ・愛着が垣間見えてきます。 不安定な中にも愛を感じさせる秀逸な作品といえます。
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第11回 入選 ぽこ 「美瀑」 (栃木県・川治ダム)
[選評] <選評・萩原 雅紀> こういう写真、僕も撮りたい!と思った作品。空中で止まっているように見える水滴と、流れ落ちている水流が1枚の写真の中に収まっているのが不思議な感覚です。 もし、放流されて自由落下していく水が重力に引かれて加速しているさまを切り取る、というコンセプトだったとしたら、その発想はなかった、と脱帽するしかありません。 また、堤体の一部を切り取って、印象的な色の光でアクセントをつけることで、何度も行ったことのあるダムでも「見たことある気がするけど、どこだっけ」と考えさせられて面白いな、と思いました。
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第14回 入選 yfx 「EL600」 (栃木県・川治ダム)
[選評] <選評・中川 ちひろ> こ、怖い…。高所恐怖症ではありませんが、足もとがヒヤッとします。通常、写真にすると実際に見ている景色より迫力が劣ることがほとんどなのですが、この栃木県の川治ダムの写真はその逆です。参加するとどうってことないのだとか(ホント?)。全然信じられないのですが、これが写真の面白さ! 俯瞰で撮る、横から撮る、縦で撮る、横で撮る、順光で取る、逆光で撮る、ファインダーに入れる要素を選ぶ…。自由自在に撮り方を選択することができます。何を伝えたいかによってどう撮るかが変わりますが、これは、効果的に写した一枚だと思います。
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第21回 入選 HAMTIY 「治める」 (栃木県・川治ダム)
[選評] <選評・八馬 智> 右下の岩盤とフーチングの幾何学的な段差、左側の緩やかなカーブを描くアーチダムの堤体、ダイナミックな中央の放流の水しぶき、そこにうっすらと架かる虹のアーチ、そしてオレンジのジャケットを着た作業員。さまざまな要素をひとつの画面に取り入れて、それらを破綻することなく巧みに構成し、鑑賞者の視線をしっかり誘導しています。明度、彩度、コントラストなどのコントロールも緻密になされており、完成度が極めて高い作品だと感じました。
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