D-shot contest 入賞作品
- 間瀬ダム -




第16回 入選  子持ち・アッカーマン 「営業終了」 (埼玉県・間瀬ダム)

[選評] <選評・西山 芳一>
ギリギリ白黒っぽいカラー写真が大好きです。上部のギラギラと並行ではない数々のボートの直線が半分で構成された画面も好感が持てます。ここに簀の子の存在感は抜群ですが、ボート店員さんでしょうか、もう少し人に見えるような姿だったら最高なのに。惜しかったですね。




第18回 入選  子持ち・アッカーマン 「緑にいぶし銀」 (埼玉県・間瀬ダム)

[選評] <選評・宮島 咲>
濡れたコンクリートに反射する光、キラキラと輝いて美しいですね。そして、コンクリートの固さを和らげる樹々がしっかりと写り込んでいることで、穏やかな気持ちにさせられます。この間瀬ダムは、天端高欄や桁の造りも特徴的なので写真に収めたくなるのですが、あえて木の枝で隠しているのがいいですね。それにより、堤体の輝きをより引き立てています。




第20回 入選  太田正実 「モノクロームの世界」 (埼玉県・間瀬ダム)

[選評] <選評・大西成明>
後景の山は、「ぼかし」で濃淡や滲みやかすれを表す、墨絵の世界。中景の、近代土木遺産に選定された間瀬堰堤や管理棟は、どこか昭和の懐かしさやフラジャイルな繊細さを醸し出している。そして前景には、雪が積もったボートの緩やかな輪郭と、じっと春の訪れを待つ木々。作者の狙い通り「モノクロームの世界」が、前中後景の三位一体の中、幽玄に立ち上がってきます。迷いなく、これしかないというつもりでシャッターを切っている潔さが伝わってくる、堂々とした作品です。