第6回 優秀賞 cantam 「雪解けの放流」 (岡山県・苫田ダム)
[選評] 照明の赤い光と減勢工のヌメッとした水の流れが、無機的な表現になりがちなダムを有機的に見せています。惜しむらくは左右対称であるセンターに位置取りをできなかったことでしょうか。
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第8回 入選 KIYOTAKA 「地下要塞都市」 (岡山県・苫田ダム)
[選評] 不思議な写真でしたがダム名を見てようやく何の影が映っているのか判りました。作者の意図で90度回転して見せているようですね。タイトルはともかく、淡い三色の色使いと点描のような質感、そして何よりこのダムの個性的な特徴をさりげなく見せているところが憎いですね。
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第9回 入選 ベジェ夫 「星ふって」 (岡山県・苫田ダム)
[選評] 満天の星空の下に古代遺跡の如く鎮座するダムの姿を光の造形として真正面からとらえた佳作である。星座との対応関係がうかがわれる古代遺跡を想起する必要はないが、宇宙の中にあるダムという感興をひき起こしそうな不思議な雰囲気が漂う作品が成立し得ることを示したと言える。惜しむらくは、視線が空に向き過ぎていることだ。夜空に圧倒されたかのような表現の作画に見えるが、もう少しダム本体が構図の中心寄りに位置していれば、ダムの存在感が天空と大地の狭間で際立ったのではなかろうか。
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第14回 優秀賞 小南宣広 「一閃!」 (岡山県・苫田ダム)
[選評] <選評・宮島 咲> 傘をも揺るがすような強い雨を感じる作品ですね。私がこの場にいたならば、今日のダム撮影は諦めて早めに退散することでしょう。そんな悪天候の中、駐車場からトボトボ歩き、シャッターチャンスを狙った努力は素晴らしいと思います。轟く稲妻が撮れた瞬間、その疲れは一瞬にして吹き飛んだことでしょう。あえて難を言うならば、堤体全体を入れてほしかったという点でしょうか。大雨でも、こんな素晴らしい写真が撮れるということを実感できる作品でした。
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第15回 優秀賞 小南宣広 「雫」 (岡山県・苫田ダム)
[選評] <選評・宮島 咲> 何もかもが止まった静をイメージした写真を撮りたかったとのことですが、天井から滴り落ちた滴が功を奏しましたね。 「テーマ部門」に投稿いただいた作品は、大きな音を想像させるものが多い中、静寂を破るかすかな音をテーマとした作品に感動しました。 コンクリートの空間で幾重にも残響する「ピション」という音が聞こえてきそうです。 ただ、欲を言えば、反射光を利用するなりして、水紋をもう少し目立たせた方が良かったかもしれません。
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