D-shot contest 入賞作品
- 立野ダム -




第19回 入選  yamasemi_K 「柱状打設」 (熊本県・立野ダム)

[選評] <選評・森 日出夫>
ボコボコと段差がある、近年ではあまり見ないダム施工現場です。立野ダムは、曲線型重力式ダムという形式で、縦継目が構造上必要になります。ですから面状施工が主流のダム現場を見慣れている人には、柱上ブロック工法はかえって新鮮に映るのでしょう。 見ての通り、型枠で囲まれた部分が多く、機械化されずらい工事が多いことが容易に想像されます。一見レゴブロックで作られたかのような、整然とした現場が、逆に最盛期の忙しさを際立ててます。




第20回 入選  yamasemi_K 「放流管を歩く1」 (熊本県・立野ダム)

[選評] <選評・中川 ちひろ>
タイトルに「歩く」と書かれていなかったら、まさかここに人が写っているとは思いません。すごいですよね。人間の知恵と力が集まると、自分よりずっと大きなものをつくることができるのですから。こんなに小さな人間がこんなに巨大なものをつくってしまったと視覚的に訴える、いろんな要素の入った写真で、とてもよく撮れていると思いました。ほとんどが直線で構成されている画面の中に、白い点となっている見学者のヘルメットも効いていますね。この立野ダム、昨年末に見学者が一万人に達したそうです。




第20回 最優秀賞  ハル 「ユキノトキノ」 (熊本県・立野ダム)

[選評] <選評・西山 芳一>
画面をシルエットで横切る余部鉄橋を彷彿とさせるトレッスル型の橋(立野橋梁)。今では珍しい従来の工法(柱状工法)で積み上がってゆくダム。双方の位置関係をダムの進捗をも考えながら撮影した秀作。鉄橋はシルエットでも存在感は出ますので夜景を選んだのはGood。タイトルにある通り薄っすらと積もった雪も効果的でしたね。制限されたアングルの中でこれほどの画面づくりをされたことに拍手です。