第10回 優秀賞 かみさと 「黒部と月と人々」 (富山県・黒部ダム)
[選評] <選評・窪田 陽一> ダム本体やダム湖が視野に入らない、ダムを見ている人々を背後から見る、という視点の位置からの眺めを、煌々と夜空に輝く月を真正面に据えてとらえた、ある意味では意表を突いた作品です。その場所で人々はどのような夜景を眺めているのか、という想像を掻き立てる。被写体はこういうところにもある、という好例です。
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第12回 優秀賞 かみさと 「frame」 (長野県・浅川ダム)
[選評] <選評・森 日出夫> 夜間工事で切り取られたダム越流部と、そこから見える長野市の夜景です。このような位置関係にあることは珍しいことなので、たくさんダム現場を見ている私も、しばし写真に見入っていまいました。浅川ダムのどの場所から撮影するとこのような絵になるのかわかりませんが、構図のアイデアで勝負あったというところだと思います。市内からダム夜間工事も見えそうなので、どのように写るのか想像することもできる、楽しい写真です。
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第13回 優秀賞 かみさと 「深まる紅葉進む工事」 (群馬県・八ッ場ダム)
[選評] <選評・森 日出夫> 深まる秋の深夜、工事現場だけがボワッと浮かび上がる幻想的な写真です。大型ダム工事である八ッ場ダムでは、堤体基礎掘削、仮設備設置工事を昼夜通して実施しています。この暗闇の中で、おそらく100人以上の人が広範囲に分かれて働いているのでしょう。夜間作業のこの写真から、ダム現場の広さが改めて実感できました。
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第14回 最優秀賞 かみさと 「夜明けと共に」 (長野県・浅川ダム)
[選評] <選評・西山 芳一> ダムは比較的高地に在るので雲海を写し込むには絶好の被写体であるにもかかわらず、今までそういった応募作品は多くありませんでした。「雲海の城郭」を撮るのと同じように、ある程度の気象の知識、何度もチャレンジする忍耐力、そして幸運に恵まれなければ作品にはならないということでしょう。でも、おそらく極寒の中、うまく撮りましたね。神々しく見える遠い山々、層になった雲海と湖面に映った光との淡いコントラストをダムの天端と左右の山が分断し、静けさの中に自然のダイナミズムを感じさせる作品です。
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