D-shot contest 入賞作品
- 佳 様 -




第12回 入選  佳 「光り射して」 (岐阜県・丸山ダム)

[選評] <選評・萩原 雅紀>
  僕は「ダム本体」を正攻法で写真に撮るのが好きなので、この部門を選ぶときは同じように正攻法に堤体を写したものの中から「額に入れて自分の部屋に飾るならどれがいいか」と考えながら写真を見ていました。その中で、もっとも正攻法でもっとも気に入ったのが、雪化粧をした丸山ダムを撮影したこの作品。黒ずんだ堤体と真っ白な木々のコントラストが美しくて、一瞬で目を捉えて離しませんでした。逆光気味で微妙に出ているゴーストも、僕はこの場合むしろ眩しい雰囲気を出すのに一役買っているのではないかと思いました。近いうちに新丸山ダムの工事が始まれば見ることができなくなる光景、という意味でも貴重な瞬間だと思います。




第16回 入選  佳 「轟音」 (岐阜県・丸山ダム)

[選評] <選評・森 日出夫>
もう数年すると見ることができなくなる丸山ダム。木曽川の治水を担うおじいさんダムです。数多の洪水と戦いすでに60年以上の歳月が経過しました。それでも老体に鞭打ち、迫りくる洪水を背中に受け止め、必死に戦っているシーンの作品です。撮影場所はダムから離れていると思いますが、放流の轟音がそこにも届いていたことでしょう。水の力と、コンクリートの力の戦いが感じられる迫力ある作品ですね。




第19回 入選  佳 「どうどう」 (岐阜県・丸山ダム)

[選評] <選評・宮島 咲>
大迫力の放流ですね。水の力強さを感じ取ることができます。これはまさに「激」です。多分、夕暮れに撮った写真でしょうか。それほど光量が無い中で、時間が止まった様に水を止めて撮るのは大変です。スローシャッターで水流を表現するよりも、この様に撮った方が激を感じます。この丸山ダムは近いうちに無くなってしまうため、このダムからの放流を見られる機会は残りわずかです。