世界のダム 全項目表
 
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クロッティダム Crotty


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 タスマニア西部にある堤高83mのCFRD。Hydro Electric Commission により1991年に完成。初期には King River Dam として知られた。ダーウィンダム(Darwin Dam)とともに、バーバリー湖(Lake Burbury)を形成する。King 川水力開発(King River Hydroelectric Power Development)によるダム。
 King 川渓谷の最上流に位置し、King 川集水域に降った雨をダム下流7kmにある John Butters Power Station までトンネルで運ぶ。
 ダムの名前は、20世紀が始まる前後に北ライレル山銅鉱山(North Mount Lyell Copper Mine)を設立したジェームズ・クロッティ(James Crotty)にちなむ。
 2001年、オーストラリアエンジニア協会(Institution of Engineers Australia )は、オーストラリアの価値の高い25ダム遺産の一つとしてクロッティダムを選定した。
 クロッティダムのユニークな点は洪水吐が堤体上に位置することである。シュート部にフレキシブル・ジョイントがあり、その下のフィルの動きでクラックが生じないよう適応することが出来るという。
 キング川水力開発(King River Power Development)プロジェクトは、二つのダム(クロッティダム、ダーウィンダム)、貯水池(バーバリー湖)、導水トンネル、発電所(John Butters power station)などで構成される。プロジェクトは、下ゴードン川「フランクリンダム」が中止になった後で、それに代替するために建設された二つの発電プロジェクトのうちの一つ。
 キング川水力開発はオーストラリアで最初に環境管理計画(EMP、Environmental management plans)が導入された発電プロジェクト。当時法令上は義務づけられてはいなかったが、自主的に実施された。
国/河川 Australia[オーストラリア]/King  
完成年 1990
ダムタイプロックフィル
機能R
堤高/堤頂長/堤体積83m/245m/770千m3
貯水池容量1070百万m3
発電容量143MW
ダム所有者Hydro Electric Commission

【注】
データは、「WORLD REGISTER OF DAMS 2003」を基礎として、「Water Power & Dam Construction Yearbook 2003」、これら書物の新しい年版、雑誌の記事、ネット上の情報などを元に修正・補充して作成したものですが、資料によって情報内容が異なることがしばしばあり、正確性には限界があります。なお、ダムタイプについては、日本の型式分類の概念と必ずしも一致しない点がありますので、注意が必要です。

機能の略号は次の通り。
  C : Compensation
  F : Flood/River controll
  G : GroundWater recharge
  H : Hydro power
  I : Irrigation
  M : Multi-puroose
  N : Navigation
  O : Other
  P : Pollution controll
  R : Recreation
  T : Transfer
  TA : Tailings
  W : Water supply