第1回 (財)日本ダム協会ホームページ 写真コンテスト

選 評


第1回財団法人日本ダム協会ホームページ写真コンテストは、昨年12月末より募集を開始し、総数73点の応募があった。

被写体は、ダム堤体そのものが多く、次にダム湖、そして取水塔や洪水吐き、周辺関連施設などである。
施工中ダムの写真はほとんど無く、どちらかと言えば古いダムを撮したものが多かった。やはり、年月を重ねるにつれて、ダムも味が出て被写体としての魅力が出てくるからであろうか。もっとも、施工現場には一般人はなかなか行く機会がないからかもしれない。一般道路からも施工状況が見学できるダムもいくつかあるので、今後、HPにおいて、そのようなダム現場の紹介も考えたい。
また、人物の写っている写真が少なかった。ダムやダム湖での様々なイベントも『森と湖に親しむ旬間』等で開かれているので、次回からは人とダムとのふれあいをテーマとした写真も期待したい。

審査は、総勢25名の協会ホームページ関係者によって行った。各自が5点ずつ選ぶという方法をとり、より多くの得票があった順に最優秀賞1点、優秀賞2点、入選4点とした。

最優秀賞に輝いた「空から見た温井ダム」は、構図の良さ、空撮という奇抜さ、堤体上流側から眺めるという視点の3点が評価された。撮影者のコメントによると、龍姫湖・温井ダム祭りのイベントでヘリコプターの遊覧飛行があり、その時の写真と言うことである。おそらく誰でも簡単には乗れなかったのではないか。そのような貴重なチャンスが素晴らしい作品を生んだ。

優秀賞は2点である。
「みやがせ」はダム直下流の人のにぎわい、そしてダムとのふれあいといった点、青空に圧倒的な存在感でそびえ立つダムの巨大さ、頼もしさが良く表現されている点が評価された。

「古くてもがんばってます。」は、日吉ダム建設により、半水没状態となった世木ダムをとらえている。ゲートが取り去られ、また、半分沈みながらもまだまだ現役として利用されているという珍しさと、山間の自然にとけ込んでいる姿、水の流れを感じさせると言った点が評価された。

入選は4点を選んだ。
「朝霧」は「古くてもがんばってます。」と決選投票までもつれ込んだ。「優秀賞」を2点と決めてあったのでいかんともしがたい。霧がダム堤体をオーバーフローする様子は、何とも幻想的で、美しく仕上がっている。

「静かな湖面」は構図も色もたいへん美しい作品である。鏡のようなダム湖面には吸い込まれてしまいそうな魅力がある。

「湯原ダム夜景」は唯一、夜景を撮った作品である。構図も色もたいへん良い。右下の露天風呂が湯原ダムの特徴であるが、この写真ではそれがわかりにくいのが残念であった。

「冬の藤原ダム」は、本来は冬の夕暮れで寒々としているはずなのであるが、夕陽が山の斜面に当たり、ほんのりとした暖かささえ伝わってくる不思議な写真である。


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