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ダムを訪ねて!えてやんのホームページ

2006.04.08 UP

NO.0045


216 「第二袋倉ダム」



画像が切り替わります
  • 踏破日・・・・・2006.02.22(水)
  • 場所 ・・・・・・千葉県鴨川市東町字袋倉谷1848
  • ダム形式・・・G(重力式コンクリートダム)
  • 堤高 ・・・・・・54.0M 【堤頂長:54.0M】
  • 最大貯水量・0.410千m3
  • 目的 ・・・・・・ [W] ※1

    竣工年度・・・1971年

    ※1  W:水道用 

    {ダム年鑑2005年版による}

    ※ダム名の前にあるNOは、踏破したダムの順番を表し一覧にリンクしています(3200番目はいつ・・・)


    左岸よりダム湖と堰堤天端を・・・
    自然越流式の洪水吐けの直下を
    右岸よりから堰堤天端を・・・
    最後の登りを上がった、堰堤に続く取り付け道路?
    ひとこと:

    【だいにふくろくらダム】このダムは、房総半島の先端に近く、鴨川市の郊外と云える近場に有りながら、人を寄せ付けない秘境(?)の山間に造られた、千葉県一の堤高を誇る水道専用の中型重力式コンクリートダム。ダムの特長は縦長ダムの代表格で、帝釈川ダム (広島県)に次いで我が国で二番目の位置に君臨し、尚かつ堤高と堤頂長比が1と云う珍しいスクエアーダム。
    堰堤天端に立つと、建設当時の痕跡が何処を眺めても残っておらず、工期も僅か1年と半年弱の短い期間で完成させた状況が解らず、不思議に思う度合いが増してくる。さしずめ現在ならヘ リコを使って・・・と、想像する所ですが・・・


    建設のあらまし

    第一袋倉ダム堤体脇から、現在も残されている工事用道路及びトンネルを建設。河川迂回用の仮排水路トンネルも同時に左岸に堀り、ダム建設の準備を整えて本体工事にかかる。コンクリートプラントはダムサイトが急峻の為、ダム直下に造れず本体下流約200メートルの位置に設置、仮設道路を 造りトラックで運搬した!・・と云う話と、ケーブルを張ってホッパーで運搬した!・・と云う話があり、どちらが正しいか解りません。(どちらも正しいのかも知れません。)
    また、工事を始める為の資材及び作業員宿舎等、建設資材搬入用にトンネル左手前(基礎コンクリートは現在も残されている)から、ダム左岸側へ山越えにケーブルを張り、ウインチで運んだ・・・と聞いている。
    【これは未確認情報です。鴨川市水道局工務課から頂いた情報 です。】

    参考:平成13年3月に作成し発行された「鴨川の水」(非売品)の中に、ダム建設の経緯や緒元が記述されている様です。アポを取って伺えば、水道局で閲覧出来るとの事です。


    アクセス方法:

    【JR外房線・鴨川駅より】鴨川駅前・県道34号線を勝浦方面に進行すると、500メートル程で国道128号線に合流する待崎橋の信号に、信号を道なりに北上すると、右側に鴨川シーワールド見ながらキロ弱で外房線をオーバーパスして128号線のバイパスに 入る陸橋に差し掛かる。バイパスに入らずその側道に進み、128号線の旧道と合流する信号の手前(70メートル程)を左折、県道181号線を横切って斜め右方向に緩やかに登る道に入る。駅前より3.5キロ弱で外房線の袋倉踏切を通過。道なりに進行すると車幅 ギリギリの感じの第一トンネルに入る。後は民家が僅か点在する狭い一本道を5つ程の短いトンネルを越えて行くと、踏切より2.6キロ程で簡易舗装が終わる。ここから先は荒れた路面で落石も多いので、車は舗装の終わった先に一寸したスペース(一台分)があるので駐 車が可能。

    ここから徒歩で15分〔1キロ程の距離〕で第一袋倉ダム(堰)に・・・目的のダムはこの先、マイペースで25分位〔2キロ弱〕、ダム湖に沿って上流に向かうと、登りが終わる左方向に少し開けた広場(??建設当時の痕跡が残っているらしい・・・)がある。道中の中間地点辺りか?、ダムは 広場を左に見て細い右側の悪路に入って行く。直ぐに小さなトンネルが・・・真っ暗で路面は完全に田んぼ・泥んこ状態、恐怖のトンネルを抜けると一瞬道が無くなった!そんな光景が目に飛び込んでくる。左斜面に道らしき踏み込まれた登り道が・・・獣道(?)の様な道を袋倉川に沿って上流に向か う・・・本当にこの先にダムが有るのか、不安に駆られ脚を滑らせながら歩を進めると、手すりの付いた急な登り坂になる。登り切って左に曲がると前方に堰堤が見えて来る。


    【海岸線から数キロの距離にあるダムですが、陽気が良くなると害虫の動きが活発に・・・吸血ヒルを始め、蜂・蚊・ブヨ・はたまた蛇の攻撃が心配されます。夏場の訪問は、其れなりに覚悟して出掛けてください・・・冬眠中なら安全です。必ず懐中電灯も持参して下さい】


    あとがき:  幻(?)の千葉の秘境にある縦長ダムを探検に行って来ました。確かに秘境でした・・・過去、踏破したダムには荒れていても、工事用に造られた道路を通って接近出来たものですが、このダムは・・・上記の通り厳しいものでした。水道専用と云う事で、釣り等の禁止看板も立っていたが、人の接近 を拒む!これが全てなのだろうか・・・建設当時の状況を詳しくお知りの方、ご一報下さい。

    写真は、資材運搬用の基礎跡が残る、広場横の恐怖(?)のトンネル。