オイルショックに見舞われるまで、電力供給源のほとんどは、火力発電と水力発電が主流だった。 日本経済が急成長してきて、電力需要が間に合わなくなって、たまーに停電した。 家の照明が消えると近所の家を見て、電力会社が止めたのかヒューズが切れたのか判断したものだった。 あの頃は、エコなんていう言葉はなかった。代わりに"消費は美徳"なんていう価値観を、当時の田中首相が演説していたな。
オイルショックの時、日本が備蓄している石油が、ストックを含めて4日分しかないと分かったら、"消費は美徳"から"節約は美徳"に変わった。考えてみれば、日本という国は資源に乏しいんですよね。
電気を作るのに、石油を燃やして過熱蒸気でタービンを廻して発電してる。 石油よりクリーンだからとLNGを燃料にしたり、空気は汚れるけど石炭火力なんていうのもある。 これらはどの発電方式だって、全て二酸化炭素が発生するんですよ。 次に考えたのが原子力発電だ。要は、放射性物質が核分裂する時に発生する熱を利用して過熱蒸気を拵えて・・・以下、火力発電と同じ。
発電効率を上げようと、廃熱を利用した予熱器付けてみたり、タービンも段数を多くして、高圧・中圧・低圧、終いにはターボまで付いた。 これだけ効率上げたって、投入したエネルギーの半分以上は未利用状態。
石油ショックの教訓から学んだものは、核分裂という発電方式。 結局は、発電機を回すためのエネルギーの作り方の違いであって、最終目標は過熱蒸気なのは変わらない。 原子力発電は、二酸化酸素は出さないし、燃えカスも再処理してプルトニウムを拵えて発電に使える。 二酸化炭素を出さない代わりに、放射性物質ができる。どう考えても"クリーン"エネルギーだとは思えない。 「放射性廃棄物の処理をどうするか」って、今頃になって議論してる。当初から分かってたことだ。
水力発電は単純明快。 水の位置エネルギーを利用して、発電機に直結された水車を回して発電してくれる。過熱蒸気を作るというエネルギー変換過程が無いから効率が良い。 これほど単純で壊れにくく、負荷に対して追従性があり、安全でクリーンなエネルギー源は少ない。
小河内ダムは飲用目的なのに、ダム直下に発電所があって、さらに下流には東電の発電所まである。一度で二度美味しい水力発電だ。
十分な落差と水量があれば発電出来るのが水力のメリット。 小規模の水力発電でよければ、水車小屋の回転軸に、変速機を付けて発電機を回せば、その小屋で使用する電力は賄えると思う。
水力発電に関しては、水力ドットコム管理人Hisaさんの方が詳しいから、そちらを見てください。 水力発電は、二酸化炭素を出さないし放射性物質も出さない。本物のクリーンエネルギーです。
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(2009.12.14、カーヤ)
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