《このごろ》
多数は悪か?

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 インターネットを見ていたら「数字でみる日本」というブログがあった。何となく魅力的なタイトルなので、見てみるとダム便覧のことが書いてある。「2759 この数字は日本のダムの数である。ダム便覧2006によると2005年3月末現在完成済みが2518ある。」と。ダム便覧を正確に読んでいる、これはおもしろそうと、さらに次を読んでみると、これはびっくり。

 「現在日本の河川でダムがないのは釧路川だけという状態。この中でほんとに必要なのはいくつあるのかな。ダムを反対から読むとムダこれは偶然なのか。」と続く。何でこんなことになるのだ。数字とどういう関係があるのか。

 あえて推測すれば、数が多いから、無駄なものがたくさんあるはずだと言うことなのだろうか。数の多さでいけば、日本に自動車は7600万台あるらしいし、人口は1億2700万人もいる。ダムの数どころではない。だから自動車が不必要だといったり、日本人は無駄だといったら、笑われるだろう。ダムが不必要で、無駄だとする理由を、もう少し説明してほしいと思った。

 ブログのタイトル「数字で見る日本」の説明に、「物事を説明する上で数字は最も大きなインパクトを与えることが出来る。今日の日本はどのような状態にあるのか、数字で示すことによって皆さんに是非今の日本の現状を知っていただき共に日本のことを考えていただければと思い当ブログのタイトルとさせていただいた。」とある。そうかもしれないが、数字を知っただけでは「日本の現状」を知ることにはならない。その背後にある事実を認識しなければ、本当に知ったことにはならないのではないか。

(2007.9.20、Jny)
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