《このごろ》
新豊根ダム「森と湖に親しむ旬間」一般公開に参加して

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 7月21日−7月31日まで「森と湖に親しむ旬間」として、各地のダムでイベントが開催されました。
 愛知県の新豊根ダムでも、7月28日にイベントが行われることを事前に知り、久々に現地を訪問しました。

 当日新豊根ダムで開催されたイベントは、以下の内容です。
  @ 堤体巡視体験(事前要予約)
  A 湖面巡視体験(事前要予約)
  B コンジットゲート放流管抜水実演
  C 流木チップ化実演
  D 流木チップ無料配布
  E ダム建設記録ビデオ上映

 今回は直前まで行けるか微妙な状況だったため、@とAの要予約イベントへの参加は諦め、Bの「コンジットゲート放流管抜水実演」を楽しみにして行きました。

 11時過ぎに新豊根ダムへ到着。
 ダム敷地の入口では、既に流木をチップ化していました。
 次から次へと大きな流木が、一瞬でチップにされていました。さすがに大量、かつ、大きな流木をチップ化するには、これくらいの処理能力が無いと処理しきれないだろう。

 新豊根ダムは過去に何度か訪問していますが、過去の訪問時には駐車スペースには全く車は無かったのですが、イベント開催日だけあって、たくさんの車が駐車していました。
 ナンバーを見ると、愛知や静岡のナンバー以外に、遠く関東のナンバーも見ることができました。

 車を降りた後、管理所へ向かって歩いて行くと、既に大勢の方々が居ました。
 ヘルメットを被り、管理所の職員の方について歩いていたのは、子供連れの家族のようで、ダム見学が一部のマニアだけでなく、一般の方々にも楽しまれているのだと実感しました。

 門を過ぎると受付の係りの方から、新豊根ダムのパンフレットとダムカードを頂きました。

 ダムカードは四つ折りの説明書に挟まれていました。


 説明書を広げると、両面にダムカードについての説明が、詳しく記載されています。
 これなら初めてダムカードを入手された方でも、謎の記号や説明に悩まなくてもすみそうです。
 ダムファン以外も訪れるイベントでは、このような説明書をあわせて配布するのは、とても良いアイデアだと思います。

 管理所の1階では、要予約イベントの受付が設置されていましたが、空きがある場合に限り当日の参加も可能とのこと。
 そして湖面巡視体験にたまたま空きがあったようで、即申し込みをしました。
 堤体巡視体験については予約で一杯ということで、残念ながら参加することはできませんでしたが…。

 コンジットゲート放流管抜水実演は12時30分頃の予定でしたので、時間までロケハンをして撮影ポイントを吟味。
 左岸の展望台は、多分大勢の人が撮るだろうということで、右岸から撮影しようと事前に決めていました。
 しかし実際右岸まで行ってみると、あまり綺麗に見えないことが判明。
 結局右岸から若干中央寄りで撮影することに決定。あとは時間が来るのを待つだけです。

 天端をうろうろしていると、巡視体験の船が戻ってきました。
 戻ってきた船を見ていると、早くあれに乗ってダム湖に出たくなります。
 新豊根ダムへ来る途中、ダム湖に沿って車を走らせていた時、この船が湖面を猛スピードで突き進んでいくのを見ていました。
 そのためか、余計に気持ちが高まりました。


 12時30分、ゲートの開く音が聞こえ、水が流れ始めました。
 最初は流れ落ちる(ダムの規模でいえば滴り落ちる?)程度でしたが、次第に勢いを増していきました。右の写真は最高時のものです。
 事前の案内では1分程度とのことでしたが、ゲートが開いてから終了まで4分ほどあったと思います。
 放流管抜水実演とはいえ、やはりダムが放流する姿を見られるのは、嬉し楽しいものです。

 湖面巡視体験の時間10分前に右岸の集合場所へ向かうと、直ぐに参加者全員が揃ったため予定を早めて出発することになりました。

 一番前の席に座ることができて、撮影の準備をしていると、ほどなくして出発となりました。

 視点がほぼ湖面の位置になったので、ゴミの多さに驚かされます。
 堤体など上から見下ろすより、さらにその多さに気付きます。
 流木など自然のものだけでなく、明らかに上流などから流れてきた人工物もたくさんありました。

 巡視艇がゆっくりと弧を描きながら進んでいくと、堤体がよく見えました。
 堤体を湖面から見る機会はあまりないので、写真の撮影枚数も自然と増えてしまいます。

 職員の方が巡視艇を加速し、いよいよダム湖へと出ていくことになりました。
 かなりのスピードで湖面を進みます。
 左に、右にと、進路を変える時に船体が大きく傾きますので、見学者からも声があがります。


 本来の湖面巡視体験は、この橋で引き返すところですが、私が参加した回は予定より早く出発し時間に余裕があったので、さらに奥まで連れて行ってくださいました。
 かなりダム湖の奥で折り返しましたが、運が良いとこの辺りでカワセミの姿を見ることもあるそうです。

 折り返し地点から戻る途中、取水口のダム湖側の姿もよく見えました。
 欲を言えば、もう少し近くで見たかったのですが…。

 再び堤体の横を通って出発地点に戻り、湖面巡視体験は終了となりました。
 30分ほどの体験でしたが、30分もあったのか?と感じるほど、時間は瞬く間に過ぎました。

 「体験」でしたので楽しいひとときでしたが、職員の方にとって重要な業務のひとつであることには違いありません。
 その重要な業務を体験できたことは、たいへん良い経験になりました。

 ちいさな子供たちも湖面巡視体験に参加していましたが、今後1人でも多くの人がこのような体験をし、ダムに関する知識や理解を深めたり、またダムの魅力を更に知って貰えたらと思いました。

[関連ダム] 新豊根ダム
(2013.8.5、声姫)
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