《このごろ》
台風18号と瀬田川洗堰

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淀川流域は約8,240km2の流域面積を持っていますが、そのうち琵琶湖流域が3,848km2を占めています。この琵琶湖からの流出を瀬田川洗堰がコントロールしています。
9月15〜16日にかけて滋賀県内では山間部で600mmを超える雨を記録しました。
このため琵琶湖の水位は15日午前6時にB.S.L(Biwako Surface Level)−25cmであったものが急上昇を続けました。また下流域でも相当の降雨があり淀川(宇治川)の洪水被害防止のため瀬田川洗堰を管理する国交省は堰の全閉操作を41年ぶりに行いました。
※B.S.L±0はTP+84.371mで、大阪城のてっぺんとほぼ同じ高さになります。
(10門全閉中:下流に流入する大戸川の影響で濁った水が堰に達している)

全閉は16日午前3時頃から12時間継続しました。琵琶湖の水位はその後17日午前8時にはB.S.L+77cmまで上昇。
淀川水系下流部の洪水被害防止のための洗堰全閉操作(継続12時間−琵琶湖の水位上昇が続く期間に比べて短い)で、下流河川の水位低下後に洗堰を全開にしても、後述のとおり(琵琶湖の6倍弱の面積からの流入があるが、自然流出は瀬田川のみのため)琵琶湖の水位は上昇し琵琶湖沿岸では浸水被害が生じます。
この被害をできるだけ速やかに解消するために、18日午前11時からは洗堰の全開操作が行われました(後期放流)。


(堰の操作の概要)

(10門全開放流中)

この間の琵琶湖の水位変動幅の約1mを容量に換算すると、琵琶湖の面積は約670km2ありますので 670km2×1m→6億7千万m3となります。
瀬田川洗堰は下流の天ヶ瀬ダムと連携した操作が行われ後期放流中は天ヶ瀬ダムもほぼ同じ量の放流が続きます。
琵琶湖流域は大きな面積を持ちますが流出先は瀬田川のみで、雨が止んだ後も水位上昇が続くことになり、結果後期放流は長期間にわたります。


(天ヶ瀬ダム貯水池上流の鹿跳渓谷)

(天ヶ瀬ダムの放流)

大きな流域面積を持ち、資産が集中する淀川水系では琵琶湖があるため流況が安定し1400万人が水を利用していますが、ひとたび大洪水に見舞われると大きな被害を受けることになります。こうした被害をできるだけ少なくするために治水施設の確実な操作・運用と整備の促進、併せて上下流の宿命についてお互いに理解を深めていくことが大事だと思っています。

[関連ダム] 琵琶湖開発  瀬田川洗堰
(H25.9.30、じむにん)
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