《このごろ》
さようなら奥沢ダム

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北海道小樽市にある(実際には、あった が正しいです)[奥沢ダム]は便覧によると堤高28.2m 堤頂長234.5m 堤体積154千m3のアースダムです。ダム湖は奥沢水源地。

小樽の水道水の水源として1914(大正3)から稼働。
奥沢ダムは2011年6月、堤体に直径3m、深さ1.4mの円形状の陥没が発見され、現行の施設基準による改修には数十億円の費用がかかることから、小樽市水道局は2011年8月30日に記者会見をひらき、97年間稼働した奥沢ダムの廃止を決定したことを明らかにしました。

私は今年7月29日に初めて見に行きましたが、堤体中心部を削って水路を作り、両脇は残してあったので、アースダムの断面を図ではなく現物を見れたことが最初で最後の経験になると思い感激しました。


公開の看板


削ったダムの断面がわかる

新たに設置された水路は奥沢ダムに直接流入している二股沢川の水を勝納川に導くための工事で、雪の積もる厳しい冬期間に行われたそうです。

ダム下流には小樽市街地があり、陥没の発見が遅れていたら決壊で重大な被害が起きていた可能性を考えると恐ろしくなりますね。

小樽市内からほど近い場所に[朝里ダム]があります。
朝里ダム記念館には奥沢ダムの写真なども掲示してあり、親切な職員さんが奥沢ダムの陥没について親切に説明してくれます。あの職員さんの奥沢ダムへの思いも感じられました。

奥沢水源地の水道水からペットボトルの「小樽の水」が作られ一般販売もされていましたが、当然販売中止となっています。小樽の水道水は、朝里ダムでまかなえているようです。

奥沢水源地には土木学会の「土木遺産」に登録されている貴重な近代化遺産でもある階段式溢流路「水すだれ」が有名で、これは現在も見ることができます。


土木遺産の看板


階段式溢流路

横にある奥沢浄水場も稼働していませんがレトロな感じが素敵です。


浄水場

多くのダムマニアの方に見てもらいたい[奥沢水源地]です。

(2014.8.5、クラクラ)
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