2020年11月コロナの第2波が落ち着いた頃に、長崎県の野崎島と言う無人島にある野崎ダムへ行きました。このダムを知ったのは、それより1年前の2019年11月に野崎島が世界文化遺産登録1周年記念の特別ツアーで野崎ダムの謎に迫ると言う案内をネットで見た事でした。
行きたいと思いましたが、知ったのが締切りの1週間位前で急な旅行計画も立てられず、ツアーは諦めました。それから、コロナが騒がれだして、第1波、第2波と・・・。そして、第2波が落ち着いている今かなと、行く事にしたのです。
島に行く前に、ある人に無人島にあるダムは何の目的であるの?と聞かれました。野崎ダムは3km離れた島の本土の小値賀島へ海底パイプラインで送水しているのです。送水された水は農業灌漑用水として使われています。
野崎島は平成13年に島の最後の住人として、島に残っておられた沖の嶋神社の神官が島を離れた事で無人島になりました。野崎島に入島するには、「おじかアイランドツーリズム」に1週間前に予約をしなければ行く事ができません。小値賀島経由でしか船が出ていないからです。船も1日に往復1便ずつあるだけでした。
小値賀島7時25分発の船に乗ると、野崎島に8時に着きます。帰りは野崎島15時10分発、小値賀島15時30分着です。野崎島には野崎自然学塾村という、もと中学校の木造校舎を再利用した簡易宿泊施設があります。屋外テントサイトもあるので、キャンプを楽しみたい方には良いと思いますが、無人島なので夜は寂しいところで、沢山の鹿と猪に歓迎されるでしょう。私は小値賀島に戻り、おぢかアイランドツーリズムさん管理の古民家ステイ一会庵にとまりました。
おじかアイランドツーリズムさんと、野崎島に着くと港の前にある野崎ビジターセンターで島でのマナーガイドを受けます。野崎島は2018年6月に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の1つとしてユネスコの世界遺産に登録されている為、島にある物すべて、草木や石1つ持って帰ることを禁止されています。もちろんゴミなど捨てる事は決して許されない事です。
| |  ビジターセンター |
島の説明を聞いたあと、ツーリズム職員さんの案内で沖の嶋神社神官屋敷を見学しました。それから、個々の自由行動となり、野崎ダムに向かいました。野崎ダムへは山の方へ徒歩で30分~40分程歩いて行きます。勾配があるので、ビジターセンターでステッキを借りて行く事をお勧めします。
私が行った11月は7月の豪雨で島のあちこちが土砂崩れの被害にあい、野崎港から野崎ダムまでの道だけが通る事ができましたが、観光名所の王位石方面や舟森集落方面へは行く事ができず、また旧野首教会の中も見学が出来ませんでした。とても残念でした。
| |  旧野首教会 |
ダムまでの道の途中に野崎自然学塾村があり、ツーリズムの職員さんにあらかじめ使用申込みを済ませておけば建物の中で休憩したりできます。トイレはここしかないので、申込みした方が良いと思います。
 野崎自然学塾村 | | |
野崎自然学塾村まで歩いて行きそこで小値賀島で買っておいた、おにぎりやパンを食べて昼にしました。そして、リュックなどの荷物を置いて、カメラと軽装でダムに向かいました。
道中は沢山の鹿に歓迎されました。
小さな山を登って下り海側に行くと野崎ダムはありました。野崎ダムは海に隣接している珍しいダムです。
野崎島の森は水源の森です。野崎ダムの水源涵養林として重要な役割を果たしています。野崎島には川がなく、承水路工・バースクリーン複合型渓流工で取水しています。
ダム天端には沢山のトンビがいました。
小値賀島に戻る船の出航時間に間にあうように自然学塾村に戻り、荷物を持って、港に戻るのに1時間は見てあっと言う間の滞在期間でしたが、天気も良くダムまでの徒歩で良い汗をかきました(笑)
次回はダムの説明があるツアーがあれば参加してきたいと思いました。小値賀島に泊まり、次の日は小値賀島のお寺など観光して博多港にもどり滋賀まで車で帰宅しました。
おまけ
野崎島で戴いたダムカードとロゲットカード
ダムカードと世界文化遺産登録1周年記念カード
 ダムカード(上)と世界文化遺産登録1周年記念カード(下) | |
 世界文化遺産登録1周年記念カード(左)とダムカード(右) |
ロゲットカード(日本全国の観光スポットカード)