令和5年11月2日に山形県蔵王ダム(ダム番号0435)で職員様案内による見学会を実施しました。
7月に山形県のダムを回っていた際、巡回中の職員さんから県が管理するダムでは5名以上の団体限定だが事前予約でダム内部の見学ができるという話を伺いました。
そこで真っ先に想起したのが蔵王ダムです。全国で13基しかない中空ダム、しかも普段は立ち入り制限が多くほとんど見学ポイントがないダムです。直後に第7期のダムマイスターの任命を受けたこともあり、その初仕事として蔵王ダムで見学会を企画しました。
まずフェイスブックで私が主催するダムの勉強会『ダム研』メンバーなどに声をかけ、同じ第7期のマイスター(専門家)の北川さんなど専門知識豊富な方も含めて総勢9名が参加。一方、県側も山形統合ダム管理課職員4名様による手厚い対応となりました。
見学は天端→上部監査廊→管理事務所→ダム下に移動して下部監査廊→管理用発電所というメニューで進みます。
天端にはゲート機械室など各種建屋が並びます。
天端からの眺め
中空ばかりが話題になる蔵王ダムですが、実は取水設備も『ヒンジ式』という珍しい形式が採用されています。
右手はワイヤーの案内滑車でワイヤーの巻き上げにより黒いガイドレースに沿ってヒンジが動きゲートを開閉します。
私も含め参加者の過半は中空内部に入るのは初めて、上部監査廊ではあちこちで感嘆と驚嘆の声が上がります。
管理事務所の窓からの眺めも絶景
普段は見れないダム下からの眺め
下部監査廊にて
基礎岩盤が見れるのも中空ダムならでは
最後に管理用発電所。
通常は1時間半程度のメニューですが、『見れるところは全部見せてほしい』というお願いに対応していただき、なんと3時間弱にもわたる濃厚な見学会となりました。
上記のように山形県県土整備部では管理する多くのダムで平日・5名以上の団体限定ですが事前予約により内部見学ができます。
山形県管理のダムを紹介するホームページも他府県の追随を許さない充実した内容になっているほか、ダムマップの作製、スタンプラリーの実施などダムのPR活動にも注力しています。
ダム見学に合わせて温泉やグルメも充実した山形県にぜひ足を運んでいただければと思います。
山形県のダムホームページ
https://www.pref.yamagata.jp/180006/kurashi/kendo/kasen_dam/dam/dammap/index.html
最後に手厚い対応をしていただいた山形統合ダム管理課の皆様には厚く御礼申し上げます。