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ダムの総合運用
(宮ヶ瀬ダム・相模ダム・城山ダム・道志ダム)

 いくつかのダムが連携して、水利用のための総合的な運用を行うことによって、限りある水資源を有効に利用することができます。

 宮ヶ瀬ダムでは、相模川本川の相模ダム・城山ダムと連携して、総合運用を行っています。これは、そのあらましを紹介するものです。作成に当たっては、国土交通省関東地方整備局相模川水系広域ダム管理事務所のご協力を頂きました。

[写真]宮ヶ瀬ダム


《総合運用のしくみ》

 3つのダムは、貯水の特性が異なっています。
 宮ヶ瀬ダムは、集水面積は相模ダムや城山ダムより狭いものの、その貯水容量は183,000千m3と 、相模ダム(40,188千m3)・城山ダム(54,029千m3)に比べて相当に大きく、たくさんの水を貯めることができますが、直接の集水面積がそれほど大きくはないために貯水するのにかなりの時間を要します。

 一方、相模ダム、城山ダムは集水面積が大きく貯水に手間取らない反面、貯水容量が小さいために集水域に降った雨を効率的に貯めることができず、海に流れ出る水量が多く生じます。

 そこで、導水路を整備することによって宮ヶ瀬ダムと相模ダム・城山ダムは相互に連携し、総合運用を実施して、河川環境の改善や水道用水の確保を合理的に行っています。

《導水路の役割》

 宮ヶ瀬ダムでは、その貯留能力を有効に活用するよう、ダム事業の一環として次の2本の導水路を整備しました。これによって相模川に流れる水を宮ヶ瀬ダムへ導き、宮ヶ瀬ダムに貯留し、必要な場合に城山ダムの上流へ戻すなどの連携した運用が可能になり、貴重な水資源を効率的に利用できます。

道志導水路  …道志川(道志ダム)から宮ヶ瀬ダムへ水を流します。
津久井導水路…城山ダムの上流へ宮ヶ瀬ダムから水を流します。

《総合運用のやり方》

(1)相模川の流量が減少して河川の生態系や取水(かんがい用水、水道用水等)に支障をきたすおそれがある場合、まず相模ダム、城山ダムなどの相模川ダム群から水を補給します。

(2)相模川ダム群の容量を3割使用した後、宮ヶ瀬ダムから補給します。

(3)さらに水不足が生じた場合、各ダムの貯水容量に応じて各ダムから補給します。

(4)流域の降雨により河川の流量が増加した場合には、各ダムはダム下流の河川環境に必要な流量を放流する一方で、それを超える水については次の水不足に備えてダムに貯留します。このとき、貯水容量の大きい宮ヶ瀬ダムは、道志導水路によって道志川から優先的に導水されます。

[関連ダム]  宮ヶ瀬ダム  相模ダム  城山ダム  道志ダム
(2004年7月作成)
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