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少雨化傾向によってダムの水供給能力が低下

 近年の日本の降雨量は、総体的に少雨化傾向を示しているといわれる。生活用水などの水を供給するダムは、近年の小雨化傾向によって影響を受けている。これは、その状況を見たものである。作成に当たっては、国土交通省水資源部編「平成16年版 日本の水資源」を参考にし、図表は出所表示のない限り同書によっている。
◇近年の小雨化傾向

 日本の年平均降水量の推移を見ると、
@小雨年と多雨年の開きが次第に増加
A渇水年の年降水量が減少
という傾向が読みとれる。

(出所:(財)水資源協会「日本の水 2005」)

 
◇ダムからの計画上の供給可能量が確保できなくなる

 ダム計画の基本となる利水計画は、通常、10〜20年間の河川の流量を基に作成されている。降水量の減少などによって、河川の流量が計画時の想定よりも減少してしまった場合には、ダムからの計画していた供給可能量が確保できない事態が生じることになる。


 
◇木曽川水系の例

 木曽川水系についてみると、計画時点と近年とを比較すると、供給可能量は計画時点に比べ、近年の20ヶ年第2位相当の渇水年では約6割に、20ヶ年第1位相当の渇水年では約3割に減少してしまっている。このため、平成16年6月に木曽川水系水資源開発基本計画が変更され、近年の20ヶ年第2位相当の渇水年においても必要な水が安定的に供給されるような計画内容となった。

(2004年9月作成、2005年7月修正)
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