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終わりに

 神戸市は自己水源に乏しく、水源の多くを琵琶湖・淀川等市外に頼っている。今回の耐震補強工事によって、神戸市の貴重な自己水源の一つである布引ダムを末永く利用できるようになった。また、耐震補強工事の期間にあわせて堆積土砂を撤去して水源の貯水機能を改善した。

 さらに、市民の憩いの場である布引貯水池に新たに休憩所と野鳥の観察所を設置し、市民が自然とふれあえる場所を提供した。建設後100年以上経過した歴史的な構造物を建設当時の景観も保全しながら工事を施工した。
 また、多くの工事見学会を行い、約7,000人の見学者があった。

 ダムの耐震性見直しが進む中、既設ダムの補強工事が増えていくと思われる。ダムの耐震化は大きな投資が必要とされ、市民の理解と協力が不可欠である。そのため、耐震補強だけでなく新しい付加価値を伴った事業とする必要がある。
 今回の報告が今後のダム補強工事の参考になれば幸いである。


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