ダム便覧保存館 [「水がめ便り」入口ページ] [ダム便覧] [Home]

ダムを訪ねて!えてやんのホームページ

2005.01.03 UP

NO.0033


「井川ダム」



画像が切り替わります
  • 踏破日・・・・・1995.05.03(水)/(再)2004.11.22(月)
  • 場所 ・・・・・・静岡県静岡市
  • ダム形式・・・HG(中空重力式コンクリート)
  • 堤高 ・・・・・・103.6M (第56位) 【堤頂長:243.0M】
  • 最大貯水量・150.000千m3(第29位)
  • 目的 ・・・・・・[P] ※1
  • 竣工年度・・・1957年
    ※1 発電用 

    {ダム年鑑1999年版による}

    ※ダム名の前にあるNOは、踏破したダムの順番を表し一覧にリンクしています(3200番目はいつ・・・)


    満水状態のダム湖(井川湖)
    操作用のシートが2つ付いた可愛いインクライン
    巨大な堤体内の空間です・・・奥がダム湖側
    14のブロックからなる空洞部を詳細図で・・・
    空洞部を繋ぐ圧力梁(?)に開いたトンネル部分
    堤体に取水口があり、空洞部に横たわる1号導水管
    直径3.8Mの生きている導水管の振動と音が・・
    右岸天端(県道60号線)から管理棟と井川電力館を

    ひとこと:

     このダムは、静岡県の中央を流れる大井川に、中部電力が我が国で初めて造られた発電専用の中空重力式コンクリートダム。中空重力式は日本に13堤体あり、その内の4ダム【畑薙第一・第二・高根第二】を中部電力が保有している中空王国。ダムの型式として珍しいタイプですが、最大のメリットはコンクリートの節約にあり、重力式に対して30%も少なくその経済性に重点が置かれていた様ですが、人件費が高くなった現在のダムは、近代的な工法によりその優劣が逆転して工数の掛かる中空重力式は忘れられた様だ。完成してからそろそろ50歳を迎えるダムですが、堤体の斜面にそれらしき苔むした部分が見られましたが、売りのお腹の中は綺麗でコンクリートも白く、水漏れの箇所にも遭遇せず、乾燥した空気とオレンジ色で照明された空間が広がっていた。
    その巨大な空間を見上げて、現在の技術を駆使してダム式発電所を中空式に採用すれば、新たに復活!その空間に発電施設等を組み込めば、自然環境を守ると云う面からも見直される・・・そんな思いに駆られました。

    「おまけ」 1.畑薙第一ダム(堤高:125.0M)静岡県 2.井川ダム 3.内の倉ダム(82.5M)新潟県 4.横山ダム(80.8M)岐阜県 5.大森川ダム(73.2M)高知県 6.畑薙第二ダム(69.0M)静岡県 7.穴内川ダム(66.6M)高知県 8.蔵王ダム(66.0M)山形県 9.高根第二ダム(66.0M)岐阜県 10.河本ダム(60.0M)岡山 11.諸塚ダム(59.0M)宮崎 12.金山ダム(57.3M)北海道 13.木地山ダム(46.0)山形
    (踏破済みダム)

    撮影は自由に撮れます。堰堤内は無理ですが、年に何回か見学のイベントが有るようですので、中部電力に問い合わせて確認して下さい。全体像は電力館からのショットがベターですが井川電力館は月曜日が休館日です。井川線に乗車していたら井川駅に着く直前に、右側車窓からダム正面が狙えます。ダム下は不可。(今回は特別)
    アクセスは省略【畑薙第一ダム参照



    あとがき:  井川ダムの腹の中を視る!そんなお誘いがオフ会より届きチャンス到来!二つ返事で出掛けて行った時の紹介です。新年の第一号に相応しい井川ダムとしました。初めてこのダムを目にしてダムキチ症候群に感染し、重傷に陥った正真正銘の記念すべき一番目!今回のダム紀行は「オフ会」と集英社との共同で進められ、週刊誌の取材を兼ねておりました。幸いにも、中部電力・国土交通省の全面的なバックアップにより可能となった見学会でした。当日は一般の見学コースを離れて、普段目に出来ない所まで案内して頂き、貴重な時間を割いて担当して頂いた方々に厚くお礼申し上げます。
    紹介した写真にオフ会のメンバーが入っているので、少々ぼかしています。(写っているメンバーの方々には陳謝、肖像権云々でクレームは付けないでください)

    右の写真は、井川ダムの帰りに見学した「長島ダム」のコントロールルームの全容です。我が国で唯一、一年中24時間有人で管理している治水ダム

    *オフ会=オール.アマチュアーダム系サイトのオフ.ラインの会