《このごろ》
名張市長から感謝状

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平成21年10月8日未明、台風18号が近畿・東海地域に接近したとき、名張川上流の水資源機構が管理する3ダムが連携して洪水調節を実施し、その結果、ダムがなければ起こったと想定される浸水被害を回避し、名張市長から感謝状をもらったとのこと。その関係の情報が手に入ったので、簡単に紹介します。なお、数字は速報値で、今後の精査により変更されることがあるそうです。


■平成21年の台風18号

10月8日未明に近畿・東海地域に接近。各地の観測所で1時間雨量が10月の観測史上1位を更新するほどの激しい降雨。
全国で、死者5名を含む132名の人的被害と、4328棟の住家被害。

名張市でも時間最大雨量41mmを記録する大雨。
10月8日未明、名張市街地において名張川がはん濫し、浸水による大被害が発生するおそれが生じた。


■名張川上流3ダム

名張川は、淀川水系木津川の支川で、三重県・奈良県・京都府を流れる一級河川。
上流には、名張川支川の青蓮寺川に青蓮寺ダム、名張川本川に比奈知ダム、名張川支川の宇陀川に室生ダムがある。

名張川上流では5日昼過ぎから8日の13時頃までの間に強い降雨があり、青蓮寺ダム流域で最大1時間雨量45mm、比奈知ダム流域で最大1時間雨量は52mm、最大1時間雨量は38mmを記録。


■ダム操作

時々刻々と観測される雨量や変化する予測に基づき何度も放流量を検討、名張市とも連絡を密に取りつつ、淀川ダム統合管理事務所の指示を受け、3ダム連携してゲート操作を実施。


室生ダム 放流の様子

操作の様子

名張地点 水位観測所

■洪水調節効果

3ダム合計の洪水調節総量は約1,350万m3。
名張川の水位をダムがなかった場合の想定水位である9.5mから1.55m低下させ、名張市街地の浸水被害を回避することができた。


名張地点水位

■名張市長から感謝状

台風18号への対応について、地元名張市も高く評価し、迅速適切なダムの操作で名張川の氾濫防止に多大な貢献をしたとして、10月20日に名張市長から水資源機構に感謝状。


感謝状

感謝状贈呈式の様子

[関連ダム] 青蓮寺ダム  比奈知ダム  室生ダム
(2009.11.24、Jny)
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