天ヶ瀬ダムは、美しい曲線を描くアーチダムです。 加えて、ゲート放流の回数も多いダムとしても知られています。
その天ヶ瀬ダム右岸でのことです。 ◆「どちらへ?」 ●「トイレまで行きたいのですが…。」 ◆「本当にトイレだけなのですね。それでは、足もとに気をつけてお通り下さい。」 ここで「堤頂に行く。」などと言ったら、氏名などを記帳しなければならないようです。
現在、天ヶ瀬ダムは堤頂部の欄干を取替える工事が行われています。事故防止のため警備員さんが常駐しています。以前は、夜間も自由に散策できるダムでした。変わってしまった。 いつから、厳しくなったのでしょうか。どうして…?
ほんの少し前まで、このようなものはありませんでした。
ピンク電話のそばには、10円玉が数枚ケースの中に置かれていました。 10円玉に刻まれている寺院は、奇しくもこのダムの直下にある平等院鳳凰堂です。必要な方は、遠慮なくご利用ください。
このような不幸を防止するため、次のような提案をいたします。
@駐車スペースを増やす。 現在、管理所から道路を隔てた所に数台の自動車を止められるパーキングエリアのようなものがあるだけです。しかし、これも普通車5台程度がやっと縦列駐車できる規模です。公共交通機関からも、徒歩では相当の距離があります。駐車場を増設して来場者を増やすべきです。
A定期的に観光放流を行う。 通常、180m3/秒前後の発電放流をしています。このうち、1回10分程度でも30m3/秒をコンジットゲート放流に振替える。電力会社の水利権を侵害する提案ですが、人命には代えられません。宮ヶ瀬ダムの集客力を参考にしていただきたいものです。天ヶ瀬ダムと宮ヶ瀬ダムは、1字違いです。
Bダムカードを休日も配布する。 警備員さんに委託すれば、ダムカードを休日にも配布できるはずです。
すぐ下流にある平等院には多数の観光客が来るものの、天ヶ瀬ダムまで足を運ぶ人はほとんどありせん。観光客が、たくさん押し寄せるダム。このような衆人環境では、自から生命を断たんとする方も、きっと思い留まってくれるはずです。
上記@・Aは直ちには無理かもしれません。Bは比較的、実施可能ではないでしょうか。
自殺という行為は、国民全体の損失です。統計によれば年度末である3月は、最も自殺者数が多くなるそうです。人類の英知を集結したダムに自殺目的のものは、1つもあるはずがありません。 サクラの季節には少し早いかもしれませんが、ダム愛好家の皆さんは3月のお休みに、ご家族大挙して近くのダム見学に行きましょう。あなたがたの行楽が、人命を救うかもしれません。
|