4月1日(土)、とあるダムが試験湛水で4月4日(月)には目標最高水位に到達するという情報をTwitterで聞きつける。 そしてインターネットでそのダムまでのルートを調べた。自宅から5時間51分で到着できることを知り、職場のシフト表を確認しその日が休めそうなことを確認。そして家族にも念のため許可をもらい、4月3日(日)はそわそわ仕事しつつ、4月4日(月)AM2:19ついに出発。
目指すは鳥取県鳥取市国府町殿。・・・そう殿ダムである。
鳥取は生まれて初めて訪れる土地。若干の緊張感と大いなる期待感を持って向かった。殿ダムまでは岡山県の川上ダムや鳥取県の三滝ダム・広岡溜池・百谷ダムを訪問。しかし三滝ダムでは手前2.2kmでユンボに道を阻まれあえなく断念。残念だが除雪作業が完全に終わってなかったようである。
殿ダムに行く直前、鳥取の隠れた名産品であるとこれまたTwitterで教えていただいた「とうふちくわ」を大量に買い込み、いよいよ殿ダムへ。
殿ダムへは袋川沿いに県道31号線を走行することになるが、その袋川では堤防の嵩上げ工事や川底の掘削工事が行われ、ダム建設と合わせて治水対策が行われていることを実感しながら殿ダムへと向かった。
市内中心部から20〜30分ほどで殿ダムに到着。市内からだと自然と下流側から堤体を見ることになるので、広い空間に巨大な堤体が見えると感嘆の声を漏らさずにはいられなかった。
話には聞いていたが殿ダムはまだまだ工事中の様相で、ダムに近づくには下流側はこれが精一杯で、洪水吐はもちろん天端すら近づけない状況だったのは残念だったが、またすべての工事が完了した暁には再訪したいと思った。
堤体の全体を体いっぱいに満喫した後は細部を見てみる。まずは殿ダム最大の特徴でもあるカスケード式の洪水吐。通常は滑り台のような洪水吐だが階段状になっている。これが殿ダムを見学したいと思わせた理由の一つだ。なお、洪水吐をカスケード式にすることで流れながら減勢の役割を担い、減勢池を小規模なものにできるのだそうだ。
思っていたよりも放流量が少ない気がするが、実は残念なことに訪れたこの日は満水位に達しておらず、洪水吐まであと80cmというところだったそうだ。実際には翌日4月5日(火)17:30に満水位に達したそうだ。残念だが致し方ない。
続いて上流に移動。左から選択取水塔・洪水吐・堤体。この選択取水塔もカスケード式の洪水吐と並び殿ダムを特徴付けるもので、サイフォンの原理で取水する「連続サイフォン式取水設備」を国内で初めて導入したのだそうだ。
カスケード式の洪水吐の原理はなんとなくは理解できるが、「連続サイフォン式取水設備」に関しては文系の私には理解できない面もあったので、ぜひ模型などで教えてほしいな、と個人的に思った。
今回の殿ダムは見学会が開かれたわけでもなく、極めて個人的に訪れたため、やや消化不良を起こしてはいるが、すべての工事が完了し洪水吐も間近に見れるようになったらぜひ再訪したいと思う殿ダム見学だった。
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