《このごろ》
「月山ダム体験学習会」を実施して

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 月山ダムでは、日頃よりダム広報の一環としてダムの施設内見学を実施しております。個人でも、また事前予約なしでもスタッフの案内による施設見学ができるということで、大変好評をいただいております。その中で「ダムマニア」と呼ばれる、ダム巡りを楽しんでいらっしゃる方々からは、以前より「もっとこんなところを見てみたい」という声を頂いており、そうした皆さんの希望に応え、なおかつ全国に広がる「ダムマニア」の情報交換力を活かし、月山ダムの知名度を上げ、ダム機能を深く学習していただくことを目的として、昨年の11月22日(金)に「月山ダム体験学習会」を実施しました。

 この学習会での見学箇所は、「コンジット副ゲート」、「コンジットゲート放流管内」、「ダム湖面巡視」、「操作室」と、普段の見学では案内していない箇所ばかりということで、冷たい雨の降るあいにくの天気だったにも関わらず、目の肥えたダムマニアの皆さんも興味津々といった感じで参加してくださいました。

■コンジット副ゲート見学
 最初に見学したコンジット副ゲートは、通常の見学コースでは機械室(開閉装置室)での説明のみで、実際に扉体を間近で見ることはできないので、実物を見てその規模に驚かれる方も多く、重厚感のあるゲートを前に写真を撮りながらも、その仕組みやサイズ、メンテナンスなどに関わる質問が絶えませんでした。


コンジット副ゲート(ダム湖より)

コンジット副ゲート見学状況

■コンジットゲート放流管内見学
 点検作業の時期に合わせて、今回特別に可能になったコンジットゲート放流管内の見学は、他のダムでもなかなか公開していないということで、皆さん一番楽しみにしていたという声が多くありました。安全のため一人ずつ命綱をつけての見学となりましたが、説明する職員の声にも熱心に耳を傾け、ダムの大きさや建設技術の高さ、保守点検の苦労などが初めてわかったという感想が聞かれました。


コンジット主ゲート全景

コンジットゲート放流管内見学状況

■ダム湖面巡視体験
 天候の関係で、当日希望者だけということで参加者を確認したダム湖巡視の体験でしたが、寒い中全員が参加して上流の方までボートに乗って巡視体験も行いました。普段はダムの堤体からしか見ることのない、ダム湖からの景色を見て、広さやダムの美しさに感動したという感想を頂きました。


インクラインにて巡視船出動

ダム湖巡視体験状況


■操作室見学
 最後に操作室の見学ということで、こちらも一般の方には滅多にお見せすることのない場所として、特別に見学コースに組み込んだところ、説明する職員を取り囲むように、参加者の方の質問が飛び交い、大きなダムの頭脳とも言える、操作の仕組みや、洪水時の対応などについて興味をもって話を聞いてくださいました。特に昨年7月には、ダム建設以来過去最高を記録する洪水があったということで、その時の対応についても質問が寄せられ、改めて水害の恐ろしさと、ダムの効果についても理解していただけたようです。


ゲート操作概要説明状況

管理所長より洪水対応の講話

 学習会の最後に記載頂いたアンケートによると、「とても楽しめた」「感動した」「参加して良かった」という声がほとんどで、他にも、たくさんの仲間に参加を勧めたい、また開催して欲しいという感想が寄せられました。さらに他にどんなところを見てみたいか、といった質問にも「プラムライン室」や「釜場」「ダムの外階段を歩いてみたい」といった要望もあり、今後どのようにして対応していけるか、検討していくことになりそうです。
 今回の「月山ダム体験学習会」は、なかなかPRする機会の少ないダムの役割やその効果について、いつもとは違った視点で理解を深めていただくきっかけとなったのではないかと思います。

 当ダムでは、引き続き常時のダム堤体内見学等の実施を通じ、ダムの役割や魅力を多くの方々に知っていただきたいと考えておりますので、機会がありましたら是非当月山ダムへお越しいただければ幸いです。

[関連ダム] 月山ダム
(2014.1.10、国土交通省月山ダム管理所)
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