2018年4月30日、日帰り温泉施設、「おくのほそ道」赤倉ゆけむり館が山形県の赤倉温泉街にオープンした。オープンに先立ちオープニングセレモニーが行われ、地元住民や県議会議員、最上小国川流水型ダム建設関係者が出席した。
なぜ、日帰り温泉のオープニングセレモニーにダムが関係してくるのだろうかと思う方もいるかもしれない。これは、赤倉温泉と最上小国川流水型ダムの建設事業が関係しているからである。
赤倉温泉地内には最上小国川が流れ、川の両岸に旅館が並んでいる景観が特徴の温泉街だ。
このように河川と密接に家屋があるため、川が増水すると浸水する被害が発生する。2015年の関東・東北豪雨の際も赤倉地区では床上床下浸水の被害が発生している。この温泉街を含む赤倉地区を守るために建設が進んでいるのである。
幾度となく洪水の被害に見舞われた赤倉温泉街であるが、観光客は減少傾向にあり苦戦をしている状態である。2013年に老舗のあべ旅館が倒産したときには、赤倉温泉街全体の大きな問題となった。山形県でも最上小国川流域の様々な振興計画が立ちあがったが、漁業関係のものが多く、赤倉温泉関係の計画はあまりなかった。
そんな中、地域再生計画として挙がったのが「赤倉温泉そぞろあるき賑わい創出計画」というものだ。
計画内容は観光客が気軽に利用できる日帰り温泉施設「おくのほそ道」赤倉ゆけむり館のオープンをメインとしている。ダム関係では「おくのほそ道」赤倉ゆけむり館内に最上小国川流水型ダムの資料展示を行い、赤倉温泉の観光客に最上小国川流水型ダムへ足を延ばしてもらい、ダムを観光資源として活用することが狙いである。
「おくのほそ道」赤倉ゆけむり館にある産地直売所では、最上町特産であるアスパラガスなどを販売している。
また、赤倉温泉街内のクラブ食堂ではアスパラガスを使用した赤倉温泉ダムカレー(土日限定)も堪能することができる。
「おくのほそ道」赤倉ゆけむり館を拠点とした最上小国川流域スタンプラリーを11/25まで開催中で、完走者には最上小国川流水型ダムのプレミアムダムカードをもらえるキャンペーンも行っている。みなさんもダム巡りをしながら、その地域の良さを知るために寄り道してはいかがだろうか。