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《水道とダム建設のあゆみ》

 福岡都市圏の水道とダム建設のあゆみについてみてみる。

 これは、主に福岡市水道局編発行『福岡市水道70年史』(平成6年)と、福岡県土木部編・発行『福岡県のダム事業』(平成14年)から、年を追ってまとめたもの。


   明治22年 福岡市制施行(人口 50847人)
        松原水の共同井戸等使用
        英人ウィリアム・バルトンを招き福岡市上水道計画調査
     34年 「松原水の市設井取締規定」制定
     40年 水道技師鈴木久夫室見川上流曲淵を水源地とする報告書を提出
   大正5年 曲淵水源工事着工
     11年 福岡市にコレラ発生(患者 176名中死亡79名)
     12年 曲淵水源工事完了
        曲淵ダム・平尾浄水場完成
   昭和9年 曲淵水源拡張事業完了
     20年 米軍の空爆により給水戸数9660戸焼失
        配水管 124ケ所損傷
     26年 塩原、室見浄水場完成
     28年 西日本大水害(筑後川、遠賀川)
     31年 松崎浄水場完成
     35年 高宮浄水場完成
     41年 工業用水事業完工、給水開始
     42年 南畑ダム(那珂川水系)完成
     46年 久原ダム(多々良川水系)完成
     47年 乙金浄水場完成
     48年 福岡地区水道企業団設立
        多々良川・牛頸川など集中豪雨による水害
     50年 江川ダム(筑後川水系小石原川)完成
     51年 脊振ダム(那珂川水系)完成
     52年 瑞梅寺ダム(瑞梅寺川水系)完成
        瑞梅寺浄水場完成 年間給水量1億・を越える
        (福岡市人口 103万7千人、給水人口98万5千人、
         年間給水量1億3千m3)
     53年 福岡大渇水給水制限(5月20日)開始
        山神ダム(筑後川水系山口川)完成
        寺内ダム(筑後川水系佐田川)完成
     54年 福岡大渇水 287日間に及ぶ給水制限(3月25日)解除
        「福岡市節水型水利用等に関する措置要綱」施行
        「節水の日」制定
        日左江取水場通水開始
     55年 前原町梅雨前線集中豪雨水害
        宇美川梅雨前線集中豪雨水害
     56年 曲淵ダム増強工事完了
        「水管理センター」運転開始
     58年 福岡導水を通じて筑後川からの受水開始
     60年 筑後大堰(筑後川)完成
     61年 南畑ダム増強工事完了
     63年 多々良浄水場運転開始
   平成2年 合所ダム(筑後川水系隈上川)完成
     3年 西区小呂島海水淡水化装置による給水開始
        牛頸ダム(御笠川水系)完成
     5年 曲淵ダム堤体改良工事完了
        長谷ダム(多々良川水系)完成
     6年 平成の大渇水給水制限(8月4日)開始
     7年 295日間に及ぶ給水制限(6月1日)解除
     9年 「福岡市水道水源涵養事業基金」スタート
     11年 6月御笠川集中豪雨、博多駅・天神町冠水
     12年 北谷ダム(御笠川水系)完成
        猪野ダム(多々良川水系)完成
        「福岡市給水条例」制定
     14年 鳴淵ダム(多々良川水系)完成
     15年 7月御笠川、宇美川集中豪雨、博多駅冠水
        「福岡市節水推進条例」施行

 このようにみてみると福岡県都市圏のダムは中小河川の治水と利水の目的で建設され、新規利水は殆どが都市用水の開発であった。また昭和58年流域外筑後川の受水が可能となり、福岡都市圏の人々にとっては長年の悲願が叶った。


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