[テーマページ目次] [ダム便覧] [Home]


2.島根県のすがた

 島根県は、中国地方の北西部に位置する。東は鳥取県、南は広島県、南西にかけて山口県に接し、北は日本海に臨み日本海上の隠岐諸島を含む面積 6707.34km2、人口75.6万人を擁する。県の花はボタン、県の木は黒松、県の鳥はハクチョウ、県の魚はトビウオである。島根県は、自然条件、歴史的背景、社会経済的条件から、松江市、出雲市、安来市を中心とした出雲、日本海沿いの大田市、江津市、浜田市、益田市を中核とした石見、そして日本海上の隠岐の3地域に区分される。

 中国山地は県境に標高1000m〜1300mの山々が並び、北側斜面を占める島根県は、中国山地の分水嶺が北にかたよっているため、地形は比較的急な傾斜を示し、河川は急流河川が多い。東から中海へ注ぐ飯梨川、意宇川流域は松江平野、宍道湖に流入する斐伊川と日本海へ注ぐ神戸川流域は出雲平野を形成している。さらに南から北へ田俵川、静間川、江の川、浜田川、周布川、三隅川、津田川、益田川、高津川の順で日本海へ流れ込んでおり、各々の山間部では盆地、河口近くでは平野が発達した。これらの流域沿川は、林業、農業、漁業、工業の発展をなしてきた。
 島根県の面積は 6707.34・であるが、その土地利用面積は森林78.7%、農用地 6.2%、水面・水路 4.6%、道路 2.5%、宅地 2.3%、その他 5.7%であり、森林の占める割合が高い。

 島根県の気候は、冬季は山間部多雪現象をみる日本海型気候であるが、梅雨期には降水量の多い西南日本型気候を示す。最近10年間の平均年間降水量は浜田観測所において1628.9mmとなっており、松江の年平均気温は14.4℃である。島根県は、宍道湖、中海、斐伊川を中心とした水環境に恵まれた地域であるが、その反面梅雨前線、台風によって水害に悩まされてきた。後述するが、ダム建設もまたこの水害との闘いだったと、いえる。
 以上、島根県のすがたは『平凡社 大百科事典』を参考とした。


[前ページ] [次ページ] [目次に戻る]
[テーマページ目次] [ダム便覧] [Home]