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おわりに

 以上、山口県のダム開発について、明治以降今日まで外観してきた。
 ダムの目的は、単独ダム(治水、かんがい用水、水道用水、工業用水、発電用水)から多目的ダム造りの傾向にはあるものの、その目的そのものには基本的に変化はない。

 山口県における戦後60年のダム造りは、水害との闘いと、瀬戸内海沿岸を含む工業地帯の発展、人口の増加、生活の向上に伴う水需要の増大に対処してきた。その都度、時代の要請に基づきダム開発が進められてきた。そしてこれらのダムは、それぞれその地域の人々の生活と福祉の向上の役割を担ってきた、といえる。

 山口県は三方海に囲まれた自然豊かな県である。森林、河川に係わる水環境も、とくに恵まれた土地である。これからの河川事業は、海まで配慮した環境保全との調和を図りつつ進められることを望みたい。


 最後に、山口県の水環境に係わるいくつかの書を掲げる。

・山口県土木建築部河川課発行『水辺の楽しみ−楽しさいっぱい山口県の河川空間』 (平成14年)
・中村幸雄著『夢の懸け橋−錦帯橋を創った男』(文芸社・平成16年)
・伊藤正一著『錦帯橋物語』(叢文社・平成16年)
・山口県編・発行『椹野川改良工事誌』(昭和9年)
・山口県環境生活部環境政策課編・発行『やまぐちの豊かな流域づくり構想(椹野川モ デル)』(平成15年)
・山口県土木建築部河川課編・発行『山口の川・椹野川』(平成11年)
・  同    『山口の川・錦川』(平成12年)
・  同    『山口の川・厚狭川』(平成13年)
・  同    『山口の川・木屋川』(平成13年)
・  同    『山口の川・島田川』(平成14年)
・  同    『山口の川・厚東川』(平成15年)
・宇部地方史研究会編・発行『厚東川の果たした役割(宇部地方史研究第28・第29号) 』(平成14年)
・島地川ダム水没地域緊急民俗資料調査団編『さようなら木谷の人たち』(新南陽市 教育委員会・昭和50年)
・山口県知事公室編『佐波川綜合調査報告書』(山口大学佐波川調査会・昭和28年)
・徳地町佐波川ダム補償対策委員会編・発行『佐波川ダム回顧録』(昭和31年)
・山口県農林部編・発行『山口県の土地改良』(昭和52年)
・山口県下関土地改良事務所編・発行『歌野川ダム建設工事資料集』(昭和57年)
・宇部市水道局編・発行『宇部の水道−水とロマンを求めて60年』(平成元年)
・小野田市水道局編・発行『小野田市水道通水70年史』(平成15年)
・下関市水道局編・発行『下関市水道略史−写真に見る水道90年』(平成8年)


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