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一方伊那谷の「天竜川流域地質」をみてみると、風化しやすい風崗岩などで広範囲に分布し、日本列島を縦断する「糸魚川ー静岡構造線」、「中央構造線」、天竜本川や中央道を通る伊那谷(本谷)の構造谷が走っており、もろい地質構造を形成している。そのため山の斜面では大規模な崩壊が起きやすい。さらに年間降雨量は中央アルプス山岳部3000mm、南アルプス山岳部2800mm、飯田市等市街地1700mmと多い。このような条件から伊那谷における天竜川は、洪水時に大量の土砂が流れ込み、水害や土砂災害を引き起しやすい、地質、地形構造となっている。伊那谷における天竜川の治水、利水に関わるダム開発と管理にその苦悩の跡を追ってみる。
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