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■ダムからの排砂はなぜ必要か

 黒部川のような土砂の多い河川では、ダム機能の維持などのために、できるだけ自然に近い形で流出土砂を上流から下流に流すことが必要。このため、ダムと河川が自然な形で共存する「排砂」が不可欠になっている。

ダムの機能の低下を防止

 流出土砂の多い河川では、放置しておくと大量の土砂がダムの貯水池などに貯まり、洪水調節や利水のための容量が減ってしまい、また、取水口の閉塞なども生じかねず、ダム機能が低下する。

河道を安定化させる

 黒部川の中・下流部は土砂の移動が多く不安定な河道となりがちで、近年は川底の低下が著しく、護岸の基礎を浮き上がらせるなどの障害が起こっている。上流から土砂を自然な形で供給することが必要。
 

海岸を侵食から守る

 黒部川扇状地の下新川地区の海岸は、江戸時代から現在まで、海岸線が120〜250mも後退したと言われている。海岸地域を侵食から守るためには、消波ブロックなどの施設整備とともに、土砂の確保が重要。
 
昭和45年の生地鼻

平成11年の生地鼻

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