2011年9月21日、世界初?のダムの音楽CDアルバム『音楽式コンプリートダム』が発売される。それを作ったのはデンシケンセツさんだ。いったいどんな人なのだろうか。事前情報では、風味堂・ベーシスト「鳥口JOHNマサヤ」さんという人のようだが。たまたま8月14日のダムのトークショー、ダムナイト5にゲスト出演すると言うことを耳にしたので、インタビューを申し込んだ。
ダムナイト5の会場の東京カルチャーカルチャー、開演直前のリハーサルの合間をぬって、慌ただしくインタビューをさせていただいた。
(Jny) 九州の出身と言うことですが。
(デンシケンセツ) 福岡出身です。そこで育ちました。
(Jny) それで東京に出てこられた。
(デンシケンセツ) 博多でバンドやってて、2003年頃東京に来ました。
(Jny) バンドやってたって、若い頃からやってたんですか。
(デンシケンセツ) そうですね。若い頃からずーっと、やってました。
(Jny) 九州は、歌手とか、ミュージシャンとか多いですね。
(デンシケンセツ) ええ、町がほどよい大きさで、ミュージシャンとかとコミュニケーションがとりやすいんです。東京だと、大きすぎちゃって、なかなか出会わないじゃないですか。
(Jny) その頃から今のような音楽をやっていたんですか。
(デンシケンセツ) 九州にいた頃はバンドをやっていて、それで最近になって、今みたいにコンピュータで音を作るようになったんです。打ち込みをやり始めて。
(Jny) コンピュータでやっているんですか。CDに、「デンシケンセツ」って書いてあるんですが、素人にはデンシケンセツさんが何をやったのかがわからないんですが。
(デンシケンセツ) 音楽のところ作りました。歌詞と曲と、コンピュータで音を作って、それで歌ってもらって。
(Jny) そうすると演奏している人がいるわけではないんですか。
(デンシケンセツ) 一部には、ギタリストがギターを弾いたり、僕もベーシストなのでベースを演奏したりというのはあるんですが、基本の土台はコンピュータで構築されたものなんです。
(Jny) 曲と歌詞と、どっちを先に作るんですか。
(デンシケンセツ) 曲の方を先に作ります。それに、その音楽に合うような歌詞とか、ダム用語とかも織り交ぜて、パズルを組み合わせるような感じで、作っていきます。
(Jny) そうなんですか。作り方も何となく今風で、コンピュータでやるような雰囲気がしますね。 宣伝文を読んだんですが、わからないことだらけで。「ヘビーローテーション対応型のダム・コンセプト・アルバム」とある、この「ヘビーローテーション」って何ですか。
(デンシケンセツ) それはたぶん音楽の話ではなくて、わかりやすく言うと何回も聞けるようなといった意味だと思います。
(Jny) 確かに何回も聞いて楽しめる感じの音楽ですね。
(ここで、萩原さんが入ってきて、「今日のイベント、ユーストリームで中継して大丈夫ですか」「大丈夫です」などと、緊急打ち合わせの会話が。)
(Jny) 音楽についてですが、こういう音楽を作りたいんだ、こういうのが理想の音楽だとか、あるいは既存の音楽だとこれが一番いいんだとか、そう言うの何かあります?
(デンシケンセツ) そうですね。そういうことをあんまり考えず、何となく作っていたら、形になったという感じなんですよね。ここを目指してやったという感じではないんです。
(Jny) 売れるかどうかと言ったことは気になるんでしょうね、やはり。
(デンシケンセツ) うーん、あまり気にしていない。
(Jny) 好きなことを好きなようにやってきた。
(デンシケンセツ) そうです。
(Jny) ダムも好きだったんですね。
(デンシケンセツ) ダムが好きだったので、ダムと音楽をちょっと融合させたらおもしろいんじゃないかなと。
(Jny) ダムがすきだったと言うのは何かきっかけがあったんですか。
(デンシケンセツ) きっかけは、宮ヶ瀬ダムに、ちょっとドライブに行きまして、見たときに迫力があったので、こんな建造物を間近にみれるのは新鮮さもあってこれはいいなと。それで好きになった。
宮ヶ瀬ダム(撮影:安河内孝) (Jny) きっかけが宮ヶ瀬というのは萩原さんと一緒ですね。
(デンシケンセツ) ああそうみたいです。萩原さんは下から見たらしいですが、僕の場合、上から見たんです、最初は。うわ、すごい高いなと。
(Jny) 重力式が好きなんですか。
(デンシケンセツ) 重力式が好きです。
(Jny) 歌を見たら、11曲あるのに、その中にアースダムは1曲もないですね。コンクリートダムが好きなのかなと。
(デンシケンセツ) アースダムも作っていたんですけど。でも、コンクリートの方が、なんか形がいいなーと。
(Jny) 今まで、いくつかダムを行かれたんですか。宮ヶ瀬の他に。
(デンシケンセツ) 神奈川の道志ダムとか、四国の正木ダムとか。あと東京の小河内ダム。
(Jny) バイクに乗っていると、どこかに書いてありましたが。
(デンシケンセツ) ええ、バイクに乗ってました。
(Jny) ダムもバイクで行くんですか。
(デンシケンセツ) そうです。こないだも、大菩薩峠って言うとこ走っていたら、ロックフィルダムがあって。
(Jny) 上日川ダムですね。富士山が見える。
(デンシケンセツ) そうです。
上日川ダム(撮影:池ちゃん) (Jny) 今回は、ダムガールとか重力式少女とかをオーディションで選んだと言うことですが、もうレコーディングしましたか?
(デンシケンセツ) ちょうど昨日終わりました。
(Jny) それでは、全曲完成ですね。CDのできばえはどうでした。
(デンシケンセツ) よくまとまったなーと。1年半ぐらいかかりましたので。よくできました。皆さんに、ダムに興味を持ってもらえたらと思っています。
(Jny) 準備万端整って、あとは9月21日のリリースを待つばかりですね。 本日は、貴重な時間をとっていただき、素人の質問にお答えいただいて、たいへんありがとうございました。
ということで、インタビューは終了。デンシケンセツさんは、予想に反して(私の予想が変だったのかもしれないが)、どちらかというと物静かで、まじめそうで、受け答えも丁寧で、論理的で、今時のミュージシャンはこんな風なのだろうか。
CDは、聞かせていただいたところ、だれでも聞けるような感じの曲ですので、たとえばどこかのダムのイベントで流すとか、ダムでコンサートをするとか、そんなことができればいいと思います。まずは、皆さん、購入して聞いてみましょう。もうアマゾンで予約ができるようですので。
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