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■移転者の生活再建は出来たのか

 57年後半から水役者の移転が始まり,平成元年にはダム堤体工事に着手,7年から試験湛水が始まり,10年6月には満水となった「宮ケ瀬湖」で「誕生式」が行われたのである。

 ところで,宮ケ瀬ダムの建設に協力し,先祖伝来の地から移転を余儀なくされた274世帯1,104入の生活再建は,どのようになったか最も懸念されることである。
 私は,損失補償基準妥結を機に事務局を離れたが,水没者の集団移転地である「宮の里」のJAあつぎ支店長として,水役者の相談業務を続け,税務精算申告の指導や,補償金の運用と生活再建施策の一環として,近接する青山学院大学などの学生寮の建立,入居斡旋指導などをして,将来にわたって収入の得られる対策と指導をした。

 平成8年12月,移転者に対して生活再建実態調査が行われ,この調査で移転後の居住地の感想を「良くなった」と評価している者が84%になっており,安堵しているところである。


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