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《新規産業の創出》


ひびきの郷リキュール工場

 情報交流による知恵の導入は新規産業の創出に大きく役立った。特にニッカウヰスキーの技術と大山の優れた素材(果樹やハーブ)で創り上げたリキュールは、こだわり商品として関係者から高い評価をいただき、関東市場の高級グルメショップや大手百貨店等と取引が始まっている。
 このリキュール製造については、できるだけ安全で品質のいい原材料を求めるため、生産者の所得を補償する大山版デカップリングを採用している。また、従来のドライフーズによるうめぼし茶漬けを改良し、梅干しだけは本物を使った商品を販売し好評を博している。そのほかリキュールに浸した梅を用いたお菓子の開発、高品質な梅エキスの商品化など、技術を持った企業との連携に力を注いでいる。
 こうした動きは食品企画を行う会社も注目しており、梅羊羹や栗羊羹などの新しい商品企画の提出も求められている。

菓子類等の新商品

高級梅干し(年代物)
《新しい人材養成へ OQD塾の立ち上げ》

 大山の町づくりで特筆されることは常に挑戦的な人材を育ててきたことだ。その中心的な役割を果たしたのが青少年、婦人等の海外への派遣である。

 「ウメ・クリ植えてハワイへ行こう」と早くから多くの町民が海外を目指したその副産物なのかもしれない。

 中でも、額に汗して働くことを尊いとする労働の価値観や、小さな地域社会が自立していくための仕組み等を学んだイスラエル・キブツへの派遣。美しい町づくりのためのヨーロッパ女性ツアー。度重なる中国との友好交流。中学生の有志によるアイダホへのホームステイ。中学3年生全員の韓国研修など、外国の異文化に接することで自分のふるさとを見直すことや、失敗を恐れない挑戦性、豊かな社交性、ユーモアなどの資質を創り上げてきた。その数は延べにして2,500人になろうとしている。

 一方、次世代のリーダーを育てようと新たに企業、各種団体、地域、行政といった各分野から若い活動家を推薦してもらった。人数こそ20人と少ないが、自主運営のもとに共同で学習し、考える場(Oyama Quality Design 研究会)を設けた。

 それぞれが5年間の学習、研究、実践、参画という作業を通じて地域や職場等で夢が描ける、あるいは誇りや愛着をもてる。更にはマーケティング等を踏まえた上での決断力。そして、成果を生み出すための行動力を養っていこうというものである。


海外研修

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