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可能性が大きい水力発電

 地球温暖化を防止し、持続可能なエネルギー供給を実現するため、化石燃料依存から脱却した発電方式の確立が重要であるが、その際、水力発電の役割と可能性に着目する必要がある。三石真也ほか「既設ダムを最大限活用した水力発電の振興について」(「月刊ダム日本」2009.8)は、水力発電のポテンシャルを推計しているので、以下にその一部を簡単に紹介する。
 
■水力発電の割合が低下

 発電方式には、水力、原子力、石油火力、石炭火力、LNGなど、さまざまな手法が存在する。我が国においては、戦前から1960年代までは、高価な燃料を避けて、水力発電の開発が強力に推進されたが、1970年代からは安価に供給された石油による火力発電が、その後は原子力発電やLNG発電が増強され、水力発電の占める割合は大幅に低下してきた。


■化石燃料とウラン鉱石はいずれ枯渇する

 最近、人類のエネルギー消費は過去に見られないペースで増加し続けており、石油、天然ガス、石炭等の化石燃料と原子力発電のウラン鉱石は将来逼迫し、いずれは枯渇することが危惧されている。持続的な発展を可能とする低炭素の代替エネルギー開発が緊急の課題となってれている。


■水力発電の拡充で将来の電力需要を賄える

 資源エネルギー庁「平成19年度水力開発の促進対策」によれば、我が国の包蔵水力は、1,521億kWh(既開発952億kWh、工事中94億kWh、未開発475億kWh)である。
 さらに、水力のポテンシャルが最大限に発揮されるよう、既設ダムを嵩上げするとともに、協調した新たなダム運用を行うことによって、2100年において年間約343億kWhの新規電力が得られ、水力発電全体で2100年において約1,900億kWhの供給が可能である。


 
 2100年の年間電力使用量は、1人当たりの電力需要量が現在と同等であるとして約5,000億kWhと想定される。一方、供給は、原子力が2000年以降3,000億kWhで推移するとし、地熱、風力等新エネルギーが2100年の100億kWhに向け増加すると想定し、これに水力の約1,900億kWhが加われば、2100年において化石燃料による発電をゼロにすることが可能である。


(平成21年11月作成)
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