小林茂著「幻のダムものがたり−緒川ダムの三十三年」(文芸社・平成14年)によれば、緒川ダムの中止理由について、茨城県公共事業再評価委員会は、次のように意見を述べている。 「県において地元交渉が続けられ、了解が得られた地権者に関わる箇所から測量や設計、家屋補償調査など各種調査が実施されてきた。この間、移転等に関する地権者の意向調査が数度にわたって行われ、その結果を踏まえた代替地造成計画等が提案されたものの一部地権者の同意が得られず、いまだに用地交渉の段階に至っていない。……… 計画発表から既に32年が経過している現在水需要など社会経済情勢等の変化から利水の必要性は依然として認められるものの、その一部に水資源の確保に関する緊急性が薄れるなど現計画の前提条件に大きな変化があることを考慮する必要があると思われる。」
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幻のダムものがたり−緒川ダムの三十三年 |
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