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大石ダムのある新潟県関川村は、「大したもん蛇まつり」で知られる。「竹とワラで作られた世界一長い大蛇」として2001年にギネス社から認定された大蛇が約500人の担ぎ手によって担がれ、約6,000人の観客を魅了するというまつり。そのあらましを紹介する。 なお、基礎資料として、北陸地方整備局羽越河川国道事務所大石ダム管理支所 伊藤和弘「大石ダム 水源地域ビジョンについて〜ふるさとの食が彩る出会いと発見〜」(第59回水源地問題実務講習会)の講演資料を使用した。
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■「せきかわふるさと塾」の塾生が発案
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人材育成を目的に村が開塾した「せきかわふるさと塾」の塾生が、それまで村民全員が楽しむ村全体のまつりがなかったことから発案、1988年からはじまった。
見所は、羽越水害の8月28日にちなんで長さ82.8m重さ2tの大蛇を担いで、村内を練り歩くユニークで豪快な大蛇パレード。大蛇は頭部を除き54個に分かれ、これは竹とワラを材料にして村の54集落が分担して創作したもので、大蛇は村民融和のシンボルとなっている。
この祭に使われる大蛇は、2001年にギネス社から「竹とワラで作られた世界一長い大蛇」として認定された。
大石ダムの天端を渡ると、ダムの左岸側、すぐそばにトンネルがある。ここには、すでに引退した大蛇が展示されている(大蛇は3年程度で新調されている)。今は頭部だけの展示になっているようだが、ギネスに認定された大蛇を間近にして、見学が可能だ。
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■なぜ大蛇か?
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村には「大里峠」という大蛇にまつわる伝説があり、この伝説は一説によれば、大水害を物語りにしたものと言われている。また、1967年8月28日に発生し、多くの犠牲者を出した羽越水害を忘れないようにと大蛇の長さは82.8mとなった。 「大里峠伝説」と「水害供養」の二つをテーマにして8月28日近傍の休日にまつりを行っている。
「大里峠伝説」
禁断の蛇の味噌漬けを食べた若い妻が、蛇に化身され、やがて大蛇となって、自分の住む場所を作るため、荒川をせき止め、関川村を大きな湖にする計画を立てる。しかし、その話を聞いた琵琶法師は、自らの命と引き替えにその計画を村の人達に事前に伝え、大蛇は村人によって退治されてしまうという物語。 大里峠は、山形県へと通ずる街道にある峠の一つ。
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[関連ダム]
大石ダム
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(2012年3月作成)
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