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◇撤去事例

《エドワーズ堰》 
 エドワーズ堰(Edwards Dam)は、メイン州のケネベック川にある、民間企業の製材等の動力源として1837年に完成した堰(堤高 7.3m)である。木製枠工をコンクリートで被覆した構造になっていた。老朽化に伴う維持管理費の増大による発電の収益性低下や大規模な補修の必要性など安全面で問題があり、また、サケ等の遡上環境の改善も必要だった。このため、1997年、連邦エネルギー規制委員会により撤去命令が出され、99年に撤去された。


《エルワダム・グラインズキャニオンダム》

 エルワダムは、ワシントン州オリンピック半島のエルワ川に位置し、1913年に完成した発電目的の重力式コンクリートダム(堤高32.9m)である。グラインズキャニオンダムは、その上流に27年に完成した発電目的のアーチダム(堤高64m)である。
 エルワ川河口部に居住している先住民族のクララム族が、経済的、精神的に重要なサケを回復し、また、その聖地を回復するため、エルワダム、グラインズキャニオンダムの撤去を主張してきた。
 また、2つのダムは製紙会社の自家発電目的のものであり、この地域には電力の余剰があって電力を購入するほうがより安価だったというダム所有製紙会社側の事情もあった。
 このようなことを背景に、連邦政府は2000年に両ダムを買収し、2005年ごろからの撤去を予定している。




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