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ダム番号:3014
 
太田川ダム [静岡県](おおたがわ)



ダム写真

(撮影:中根義昭)
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どんなダム
 
曲線重力式の堤体
___
重力式コンクリートダムだが、堤体が美しく弧を描く曲線重力式。
[写真](撮影:中根義昭)
ダム湖は「かわせみ湖」
___ 平成20年5月に、太田川ダム湖命名選考委員会で、一般公募により応募のあった湖名をもとにダム湖名を「かわせみ湖」に決定。選考理由は、「名前から周辺の豊かな自然を連想させる」「湖面橋と同じ名前でイメージしやすい」「覚えやすい、読みやすい、書きやすい」「かわせみは森町の鳥である」。
シリーズ ダム百選 投票から
第 18 回  『 ○○に感動したダム 』
■ 203段の階段を上がったところにある展望台に感動!!!
展望台から見下ろすダムとダム湖がとってもいい感じ♪ (がくば)

テーマページ ダム管理所を訪ねて[4] 静岡県袋井土木事務所 太田川ダム管理所
このごろ 打設中の堤体は汚く見えるが
左岸所在 静岡県周智郡森町亀久保地先  [Yahoo地図] [DamMaps] [お好みダムサーチ]
位置
北緯34度54分19秒,東経137度59分43秒   (→位置データの変遷
[近くのダム]  原野谷川(6km)  大代川農地防災(7km)  桜木池(9km)

河川 太田川水系太田川
目的/型式 FNW/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積 70m/290m/238千m3
流域面積/湛水面積 20km2 ( 全て直接流域 ) /56ha
総貯水容量/有効貯水容量 11600千m3/10800千m3
ダム事業者 静岡県
本体施工者 大成建設・大林組・日本国土開発
着手/竣工 1986/2008
ダム湖名 かわせみ湖 (かわせみこ)
ランダム情報 【コンクリートダムの工法】拡張レヤ工法
【ダム工事年表】仮排水路(2002.1〜2003.9) 本体掘削(2002.10〜2006.2) 本体打設/盛土(2006.3〜2008.3)
【ダムカード配布情報】2021.8.1現在 (国交省資料を基本とし作成、情報が古いなどの場合がありますので、事前に現地管理所などに問い合わせるのが確実です) Ver1.0
○太田川ダム管理所 10:00〜16:00(土・日・祝日を含む。ただし、12月29日〜1月3日は配布していません。)
ダムカード画像コレクション
太田川ダム Ver.1.0 (2009.11)
リンク THE SIDE WAY・大田川ダム
だむ†ほりっく・太田川ダム
ダムニュース/太田川ダム「試験湛水開始(ダム技術センター)
ダムニュース/太田川ダム「試験湛水終了」(ダム技術センター)
ダムニュース/太田川ダムコンクリート最終打設(ダム技術センター)
ダムニュース/太田川ダムコンクリート初打設(ダム技術センター)
ダムニュース/太田川ダムで地元小学生といっしょに転流を開始(ダム技術センター)
ダムニュース/太田川ダム竣工式(ダム技術センター)
ダムニュース/太田川ダム定礎式)(ダム技術センター)
ダムの風景・太田川ダム
ダムペディア・太田川ダム
ダムマニア・太田川ダム
太田川ダム(静岡県太田川ダム建設事務所)
関連書籍 ■森町教育委員会 『森と川と町 −太田川ダム建設に伴う歴史的総合調査報告書−』 静岡県太田川ダム建設事務所 1997
諸元等データの変遷 【11最終→12当初】湛水面積[59→56]
【12最終→13当初】本体施工者[大成・大林・日本国土→大成建設・大林組・日本国土開発]

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ダム管理所を訪ねて[4]
静岡県袋井土木事務所 太田川ダム管理所

訪ねた人:阿部 繁 (ダムマイスター 01-027 Dam master)

私の住んでいるところから車で1時間くらいのところに太田川ダムがあります。 静岡県の管理するダムですが竣工して5年少々のまだ若いダムで、このたび管理所にインタビューをする機会に恵まれました。インタビューは太田川ダムの定期見学会にあわせて行い、静岡県袋井土木事務所太田川ダム管理所の藤波主査、大塚班長よりお話をうかがうことができました。






太田川ダムの右岸側に管理所があります。ここの1階にはダムに関する資料館がありダムカードももらえます。今年のゴールデンウィークは一日100人以上も訪れる日があったそうです。
洪水警戒態勢になると職員さんはここに泊まり込んで警戒にあたるそうです。



「ダムはいつも寡黙に仕事をこなしている、そんなダムをだれが宣伝するのか」という先輩職員からの言葉が今でも太田川ダムでは引き継がれていて、積極的なPR活動が行われています。ちなみに今回の見学会にはダムカードを100枚近く集められた方もみえました。











こんなセクシーな角度で太田川ダムを眺めることができるのも、見学会限定です。
堤体内の漏水についての話は多くの堤体内見学でも聞くことができます。今回の見学会ではコンクリートのジョイント部の止水板(ゴム)を見せていただいただけでなく、ジョイント部から漏れ出る水の正体についてもお話が聞けました。そしてダム最深部にある三角堰まで見せてもらえるマニアックな見学会でした。



定番の下流直下正面。もちろんここに来るまでの要所要所で、撮影スポットを紹介してくださいました。

プラムラインについてはダムの断面模型を使いながら、初めて話を聞く人にも理解しやすい説明でした。



選択取水設備を見学コースに入れているダムは珍しくありませんが、取水時のこだわりも聞くことができました。農業用水に適した温度で取水することはもちろん、漁協とも密に連携して濁度や上流の川の水温等、総合的に調整を行って取水しているそうです。


静岡県のダムのマスコットキャラクターのダムゾーたち。左から太田川ダムゾー、おくのくん(奥野ダム)、青野大師ダムゾー。なぜか奥野ダムだけ名前が違うのは愛嬌ということで。背後に見える太田川ダムゾーぬいぐるみは、以前にここで働かれていた職員さんによる手作りだそうです。ダムぐるみが見られるダム管理所はかなり珍しいです。








太田川ダムを眺めることができる素晴らしい展望台があります。特に冬場の晴れた日には浜松のアクトタワーや遠州灘も一望することができます。周辺環境整備には地元の方の意見も反映されているそうで、地域とともにダムの風景が生み出されてきたことを実感しました。












太田川ダムの8km下流にはアクティ森という体験施設があります。ここのレストランではダムカレーを食べることができます。スプーンがスコップという斬新なアイデアです。


太田川ダムは国交省や機構のダムとは違って規模も小さく、記録的な洪水調節の歴史もまだありません。しかし太田川下流に水の恵みを届ける姿勢、地域ぐるみで太田川ダムを盛り上げる姿勢はどこのダムにも負けないものでしょう。太田川ダムは黙して語りませんが、ダムに代わって少しでもダムの魅力が伝われば幸いです。

取材協力 静岡県袋井土木事務所
       アクティ森 森のレストランかわせみ

(これは、「月刊ダム日本」からの転載です。)
(2015年8月作成)


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