三高ダムの再開発は、第2次世界大戦中に旧海軍兵学校の水道用水源として旧海軍が築造した既設水道用ダムを嵩上げして、新たな農業用水源を確保するもの。そのあらましを紹介する。
作成に当たっては、基礎資料として広島県呉地域事務所農林局沖美農業水利改良事業所 河村 吉郎「三高ダム嵩上げの設計と施工について」(第56回ダム施工技術講習会)を使用した。
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■ 旧三高ダム
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(旧海軍が築造)
旧三高ダムは、1943年から44年にかけて旧海軍が上水道用に築造した重力式コンクリートダムで、その後アメリカ軍の接収等を経て、1957年から上水道用として利用されていた。 戦時中の築造と言うこともあって、旧堤体は設計図等の資料に乏しく、事前の調査に当たっては旧堤体の構造自体の調査も行われた。
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旧三高ダム |
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(旧堤体の状況)
旧堤体の横継ぎ目数カ所から漏水がみつかった。水平打ち継ぎ目にも数カ所に滲みがあった。 止水板については、事前調査では確認できなかったが、施工後に止水板を確認。暑さ2mmの鉄製であった。 旧堤体コンクリートは、施工後50年を経過しているが、基本的には良好であった。老朽化は表面のみで、深さは2cm程度であった。
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植物が生えているところが漏水箇所 |
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旧堤体止水板 |
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