北上川上流5大ダム計画により建設された岩手県内の5ダム(石淵ダムは胆沢ダムとして再開発)、冬から春へと移り変わるこの時季の様子を南から北へと辿るルートで3月下旬に見てきました。
まずは石淵ダムの後を引き継いだ胆沢ダムです。胆沢ダムへと近づくと放流しているのが遠目にも判りました。
堤体の雪も大分消え堤体表面の1/3位は見えています。
胆沢ダム天端から見た下流の様子です。越流量はそこまで多くない感じですが洪水吐水路の幅が広いため
見応えはなかなかのものでした。 また、天端の雪はすっかり消えて対岸まで行くことが出来ます。対岸の高所に
設けられた展望台へはまだ通行止めとなっていました。
ダム湖側へと目を向けると湖面はまだ氷がたくさん残っていましたが、
厚さは結構薄くなっており寒さが緩んでいるのを見た目にも実感できます。
次は湯田ダム、真冬には強風で堤体に雪が吹き付けられ真っ白になりますが今は溜まった雪が残るのみ。
それでも場所によってはそれなりの量が残っており冬の過酷さを想わせるのに十分です。
湯田ダム天端から見た下流、生憎雨が降ってきたため水滴が写っているのはご愛嬌。
山々の雪も見るからに薄くなってきています。 減勢工の雪や氷は丸々残っており、まだまだ
コンジット放流すらも行われていない事が判ります。
ダム湖の様子、約1ヶ月後の4月21日、22日に点検放流が行われますが、着実に水位は増して来ている様です。
田瀬ダムは想像していたとおり、雪はほぼありませんでした。
ダム湖を見てみると湖面に若干氷が残っているのが見えました。遠くの山々にも残された雪はわずかです。
次は御所ダムです。クレストの洪水吐から雪が放流されているかの様に見えた真冬の景色は無く、
ロックフィル部分に残る雪は吹き溜まっている部分を別にすると胆沢ダムよりもかなり減っていました。
ダム湖は氷もだいぶ減って水を満々と湛えており、クレストゲートの扉体2/3位まで水位が達しています。
満々と湛えた水は画像左手に見える御所発電所で電気を起こしていますが、水が豊富なためほぼ
フルパワーでの発電を行っていると思われ、 滔々を通り越して轟々とでも形容したくなる相当な勢いの流れでした。
最後は四十四田ダム、散策路となっている左岸高台からの撮影です。
残雪は日陰の吹き溜まった部分が少し残っているのみ、 ダム湖の氷はここから見える範囲では
全く有りません。ダム湖には遅めの北帰行組となる白鳥がまだ100羽以上くつろいでいました。
左岸高台から四十四田ダム堤体上流側も見えますが、雪はこちらもロックフィル部分に
少し残るのみです。 遠くに見える岩手山の雪も5合目位から上にしか有りません。
常時満水位とまではいきませんがダム湖の水位も結構上がっています。
以上、ざっくりとですが北上川5ダム探訪のレポートでした。