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ダム湖の水質保全に取り組む(阿木川ダム)

 阿木川ダムでは、水質保全に力を入れている。貯留ダムの設置、深層曝気設備や噴水の整備など、各種の対策を講じている。ここにそのあらましを紹介する。作成に当たっては、独立行政法人水資源機構阿木川ダム管理所にご協力を頂いた。
■貯留ダムとパイプライン


阿木川貯留ダム

 ダム貯水池上流末端に3カ所の貯留ダムを設け、粒子性栄養塩を沈降除去することにより、貯水池への流入負荷を軽減する。

 さらに、貯留ダムから流下する栄養塩類を含む水をパイプラインによってバイパスさせ、選択取水塔付近で希釈し、貯水池に滞留することなくダム下流へ流下させる。



■深層曝気設備

 貯水池の深層では、有機物の分解に伴って溶存酸素が低下しやすく、これを改善する目的で深層曝気設備が設置されている。

 その構造は、2本の垂直円筒から成っており、その一方の下部に空気を吹き込むことによって深層水を上昇させ、もう一方の円筒で酸素の含まれた水を深層に送るものである。



■表層曝気設備(噴水)



 貯水池に発生するプランクトンを抑制するために、換算降雨量100mm/h、噴水直径50mの表層曝気(噴水)を行う。

■選択取水設備



 貯水池から取水する施設で、取水する高さを変えることが出来る施設。貯水池では、春から秋までの間は表層に温かい水、低層には冷たい水が貯まっている。普段は表層の水を取水してダムから放流しているが、表層でプランクトンが異常に増殖し水質が悪くなった時などには、中層の比較的きれいな水を取水して下流に放流することが出来る。


[関連ダム]  阿木川ダム
(2004年10月作成)
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