平成16年10月20日の台風23号の際に、四万十川の支川中筋川の上流域で大量の降雨がありました。中筋川ダムは平成11年4月より管理に移行しており、このときダムは洪水調節の役割を果たし、大きな効果を発揮しました。 これは、そのあらましをまとめたものです。なお、流量・水位等の数値は速報値であるため、精査の結果、変更もあり得ます。
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■流域で大量の降雨
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平成16年10月20日の台風23号による洪水では、四万十川の支川中筋川において、中筋川ダム上流域で20日14時までに累加雨量427mmに及ぶ大量の降雨がありました。このときの、最大時間雨量は45mm(20日11〜12時)でした。
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■ダムが洪水調節
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上流域で大量の降雨があったために、ダムへの流入量も大きなものとなりました。このとき、最大流入量は約245m3/sでしたが、その時点の放流量は約49m3/sであり、約8割をダムに貯留する結果となっています。
[中筋川ダム地点] ・最大流入量‥‥‥‥‥‥‥245.46m3/s (20日12時頃) ・最大流入時放流量‥‥‥‥ 48.70m3/s ・洪水調節流量‥‥‥‥‥‥196.76m3/s ・洪水前貯水位‥‥‥‥‥‥ 71.70m(18日14時) ・最高貯水位‥‥‥‥‥‥‥ 85.22m(20日16時)
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■ダムが下流の流量を低減
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今回の洪水では、中筋川の治水基準地点である磯ノ川地点での洪水のピーク流量は約630m3/sでした。これは、ダムの効果が現れたもので、中筋川ダムがなかったとした場合には磯ノ川地点での推定最大流量は約790m3/sと推定され、中筋川ダムの洪水調節により約160m3/s 程度の低減があったことになります。 これを水位で見ると、ダムによる数位低下は約87cm程度となり、大幅な水位低減効果があったことがわかります。
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■ダムがなかったら堤防決壊のおそれ
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磯ノ川地点水位は、計画高水位(H=8.36m)を越えて、8.54mとなっており、もし中筋川ダムがないとすると計画高水位を105cmも越える、9.41mとなり、堤防が決壊のおそれのある危険な状態であったと推定されます。
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新沢田橋下流から新沢田橋を望む(手前が下流) |
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上沢田橋から上流側を望む(手前が下流、堤防天端ぎりぎりで流れている) |
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[関連ダム]
中筋川ダム
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(2005年3月作成)
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