; ; ; 世界のダム イタイプダム Itaipu - ダム便覧


世界のダム 全項目表
 
126
 
イタイプダム Itaipu


ダム写真


  → フォト・アーカイブス [ 提供者順登録日順 ]
 ブラジルとパラグアイの国境に位置するパラナ川にあり、完成したものとしては発電容量世界一のダム。
 1975年に着工、1991年竣工。堤頂が長く、中空重力式コンクリートダム、バットレスダム、ロックフィルダム、アースダムという異なるタイプのダム群によって構成されている。
 ダムはブラジル、パラグアイ両国の共同管理下にあり、発電した電力は両国で均等に分けられる。しかし、人口の少ないパラグアイではこれほどの電力は必要なく、余剰電力はブラジルに「輸出」していて、パラグアイ国家財政にとってかなり大きな比重を占めているという。
 下流には世界三大瀑布の一つ、イグアスの滝があり、ダム湖と周囲の壮大な自然景観は両国のこの地域の国立公園を形成する重要な要素となっている。
テーマページ ダムインタビュー(14) 藤野浩一さんに聞く 「欧米では水力を含む再生可能エネルギーの開発に重点を置いています」
国/河川 Brazil・Paraguay[ブラジル・パラグアイ]/Parana  
完成年 1991
ダムタイプ重力式コンクリート/バットレス/フィル
機能H,N
堤高/堤頂長/堤体積196m/9900m/10000千m3
貯水池容量29000百万m3
発電容量12600MW

【注】
データは、「WORLD REGISTER OF DAMS 2003」を基礎として、「Water Power & Dam Construction Yearbook 2003」、これら書物の新しい年版、雑誌の記事、ネット上の情報などを元に修正・補充して作成したものですが、資料によって情報内容が異なることがしばしばあり、正確性には限界があります。なお、ダムタイプについては、日本の型式分類の概念と必ずしも一致しない点がありますので、注意が必要です。

機能の略号は次の通り。
  C : Compensation
  F : Flood/River controll
  G : GroundWater recharge
  H : Hydro power
  I : Irrigation
  M : Multi-puroose
  N : Navigation
  O : Other
  P : Pollution controll
  R : Recreation
  T : Transfer
  TA : Tailings
  W : Water supply



■ テーマページ(抄) → テーマページ目次

ダムインタビュー(14)
藤野浩一さんに聞く
「欧米では水力を含む再生可能エネルギーの開発に重点を置いています」

藤野: 今は参加国が減りまして、日本、フィンランド、ノルウェー、ブラジルの4カ国が実際に動いています。中国もフランスも参加していますが、今は実質的な活動を休止しています。

この組織はいくつかの分科会をもっておりまして、ひとつは小水力分科会。ここでは規模の小さな水力発電のことを勉強しています。もうひとつは、貯水池からメタンなどの温室効果ガスが出ているのではないかという議論が最近出ておりまして、そういったことを検討する部会を作りました。これは特にブラジルが熱心で、BRICSのひとつでますます発展していく中で、電力需要の旺盛な伸びを水力で賄っていこうとしています。ブラジルはサトウキビなどバイオマスの利用も盛んで、リニューアブルエネルギー先進国を自任しており、水力発電が盛んで電力の80%は水力です。そこに温室効果ガス排出問題があると開発の妨げになるので、良く測定し解析して、予測する技術を確立したいという要請が非常に強いんです。そのためにIEAの水力実施協定に入りまして、この分科会でも主役としてやっています。

中野: では、そのブラジルも含めて水力発電をよく利用している国というのは、どういう国ですか?

藤野: 水力発電が世界で一番多い国は、カナダです。二番目がブラジルで、アメリカ、中国と続き、七番目に日本です。国内資源が世界の10位以内に入るものなどほとんどない日本としては、水力発電は健闘しているといえますが、この順位はすでに開発したものについてなので、今後開発する余力は日本は圧倒的に少ないですね。そのポテンシャルが高いのは中国、ロシア、アメリカ、ブラジルです。日本は水力についても先進国なんですが、開発が残っているのは中小水力で、ますます拡大が難しい状態にあるので、IEAでは新しい技術について各国と情報交換してうまく進めていきたいと思っています。

中野: 先日、ブラジルに行かれたのも執行委員会だったんでしょうか。

藤野: 9ヶ月に一度、実施協定の執行委員会を開いているんですが、今回は、2月に世界三大瀑布のひとつイグアスの滝のそば、フォスドイグアス市で開催されました。つい最近、中国の三峡ダムができるまでは世界一だったイタイプ水力発電所(イタイプダム)が近くにあります。この発電所は流域面積が80万km2と日本の総面積の2倍以上で、流域全体の降雨量は1400ミリ/年で、貯水池の湛水面積だけで1400km2もあり、最大出力は1400万kWです。日本最大の一般水力発電所はJ-POWERの奥只見で4台合わせて56万kWですが、1台でそれよりも大きな70万kWの発電機が20台あるんです。めちゃくちゃ大きな発電所です。

IEA水力実施協定執行委員会(2009/02/12)でプレゼンテーションする藤野さん

イタイプダム(撮影:藤野浩一)
 ・・・→ 全文はこちら
(2009年4月作成)