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ダム番号:3404
 
長谷地第2ダム [山形県](ながやちだいに)



ダム写真
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テーマページ 位置未確認ダムを探して…山形県に残されていた2基
左岸所在 山形県西村山郡朝日町 
河川 最上川水系送橋川
目的/型式 A/アース
堤高/堤頂長/堤体積 15.6m/65.5m/19千m3
流域面積/湛水面積 0.3km2 ( 全て直接流域 ) /1ha
総貯水容量/有効貯水容量 30千m3/29千m3
ダム事業者 土地改良区
着手/竣工 /1950
諸元等データの変遷 【06最終→07当初】追加
【08最終→09当初】堤高[15.6→16]
【09当初→09最終】堤高[16→15.6]

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位置未確認ダムを探して…山形県に残されていた2基

ダムマイスター 01-024 安部塁
1.はじめに

 山形県には、2つの位置未確認ダム(既設)が残されていました。その一つが村山市の「白石山ダム」で、もう一つが西村山郡朝日町の「長谷地第2ダム」です。
 ダム便覧2015ではそれぞれ、

ダ ム 名 白石山ダム
左岸所在地 山形県村山市大字湯の沢
位   置 北緯38度28分46秒,東経140度24分37秒【位置未確認】
目的/型式 A/アース

ダ ム 名 長谷地第2ダム
左岸所在地 山形県西村山郡朝日町
目的/型式 A/アース

と記載されていました。白石山ダムは、推定の位置情報があるものの、長谷地第2ダムに関しては全くの位置未確認扱いでした。

4.長谷地第2ダム

 西村山郡朝日町にある長谷地第2ダムは、上述の通りダム便覧では推定の位置情報も掲載されていない位置未確認ダムでした。山形県は全国的にサクランボやラフランスの産地として知られていますが、リンゴの生産量においても全国第3位を誇っています。この朝日町は県内ではリンゴの産地として有名です。


リンゴ
 ダム便覧の記載内容では、このダムは最上川水系送橋川に設置されていることになっています。山形県内では、第1ダム、第2ダム…と名前を付ける場合、同一河川で上流・下流の位置関係にあるようです。ヒントは2つの貯水池がある地形であり、第1ダムの方が便覧に掲載されていないのは、堤高が低いためであると考えました。


最上川水系送橋川
 調べてみると、朝日町と山辺町の境界付近を流れている最上川の支流に「送橋川」が存在していました。その上流をたどってみると水本という地名付近に2つの溜池が存在していました。地形図からおそらく、上流のものが第2で、下流のものが第1であると考えました。


国土地理院電子国土より当該部分引用
 現地の方に話を聞くと、この山の上に2つの溜池があって「長谷地溜池」という名前で呼ばれているということでした。しかし、地元民の間では特に第1・第2の区別はしていないようでした。この日は、このために四輪駆動の軽自動車(スタッドレスタイヤ装着)のレンタカーを準備していました。現地の方の話では、「この車であれば溜池のある場所まで行けるでしょう」と言うことでしたが、私の運転技術では自信がありません。轍の部分を走行すれば何とか進めそうですが、前方から対向車が来た場合のことを考えると、この日は無理をせず撤退を決めたほうが良さそうです。


道路の状況
 長谷地第2ダムには、ダム愛好家のだいさんほか先人が、フォトアーカイブスに写真を提供されていました。後日、だいさんに確認したところ、私が目的としていた場所で撮影したものであるという回答をいただきました。


長谷地第2ダム上流面(撮影:だい)

長谷地第2ダム堤体付近(撮影:だい)
 朝日町農林振興課に確認すると、やはり下流の堤体が第1で上流の堤体が第2であるということです。この結果、長谷地第2ダムの位置情報は、
北緯38度15分33秒,東経140度8分27秒
付近の堤体ということになります。ところが、堤高については、両堤体とも7.0mであるということでした。この数値に誤りがなければ、長谷地第2ダムはダム便覧から退場することになります。長谷地溜池の堤体は老朽化が激しいため、今後、第1ダムを廃止し第2ダムを嵩上げする方向で改修工事が進められるそうです。

 現在のところ、長谷地第2ダムは、河川法上のアースダムに該当しない可能性が濃厚ですが雪解けの季節を待ってもう一度挑戦したいと思っています。

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(2015年12月作成)


→ ダム便覧の説明
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