全項目表
 
ダム番号:523
 
大川ダム [福島県](おおかわ)
 [旧名]桑原ダム(くわばら) 舟子ダム(ふなこ)


ダム写真


121092 アヒル所長
121098 アヒル所長
084710 だい
078175 安部塁
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どんなダム
 
RCD工法を採用
___
マット部に、合理化施工法であるRCD工法を採用。RCD工法の先駆けの一つ。
[写真]完成した頃の写真
下郷発電所で揚水式発電
___ 大川ダム(若郷湖)が下池、大内ダムが上池。下郷発電所でこれらの池で得られる有効落差387mを利用して、最大出力100万kWの揚水式発電をおこなう。
観光にも
___ 若郷湖の両岸には下郷町側に西公園、会津若松市側に東公園があり、レクリエーション広場や1周約2時間の遊歩道も整備されている。新緑と紅葉が美しい。
ダム湖は「若郷湖」
___ 昭和61年に一般公募。水没地域である若松市と下郷町のそれぞれから1字を取って組み合わせた。
シリーズ ダム百選 投票から
第 1 回  『 もう1度行きたいダム 』
■ ダム名の刈り込みが好きなんです。あのファンシーな感じ。そして、コンクリートの堤体に直下からペタペタ触ることができます。実にフレンドリーです。さらに、直角に折れ曲がったダイナミックな減勢工を、そこを横切る通路からじっくり堪能できます。立ち去るがとても惜しまれました。 (31〜40歳 男)

第 20 回  『 電車やバスで行けるダム 』
■ 会津鉄道・大川ダム公園駅下車徒歩10〜15分程度(季節による)
真冬、ダムカードをもらいに行きました。当時、車で雪道は考えられなかったので、18切符で東京→郡山→会津若松経由で行きました。
大川ダム公園駅で下車する人は当然私だけ、車掌に不振な顔をされました。
凍結した道でなんどか転びそうになりながら、なんとか徒歩で雪に埋もれた大川ダムにたどり着いた時は感動でした。 (Damkichi(吉))

テーマページ ダムインタビュー(74) 岡本政明さんに聞く 「ダムの効用を一般の人々に理解頂けるようにしたい」
ダムインタビュー(26) 竹村公太郎さんに聞く 「未来を見通したインフラ整備が大事で、ダムの役目はまだまだ大きいですよ」
「理の塔、技の塔」 〜私説・戦後日本ダム建設の理論と実践〜 (8) 地元補償:「水特法」の精神
ダムの書誌あれこれ(86) 〜阿賀野川水系大川ダム・大内ダム〜
左岸所在 福島県南会津郡下郷町大字小沼崎字平石地先  [Yahoo地図] [DamMaps] [お好みダムサーチ]
位置
北緯37度20分50秒,東経139度54分38秒   (→位置データの変遷
[近くのダム]  大内(3km)  栃沢(6km)  南原池(7km)

河川 阿賀野川水系阿賀川
目的/型式 FNAWIP/重力式コンクリート・フィル複合
堤高/堤頂長/堤体積 75m/406.5m/1000千m3
流域面積/湛水面積 825.6km2 ( 全て直接流域 ) /190ha
総貯水容量/有効貯水容量 57500千m3/44500千m3
ダム事業者 北陸地方建設局
本体施工者 鹿島建設・大林組
着手/竣工 1971/1987
ダム湖名 若郷湖 (わかさとこ)
ランダム情報 【水特法関係】大川、水没総面積:231ha、水没戸数:49戸、水没農地面積:37ha、ダム等の指定年月日:S52.3.23、水源地域指定年月日:S52.8.10、整備計画の決定年月日:S52.9.27
【ダムにいる鳥】国土交通省「河川水辺の国勢調査」(2000、2003)
カイツブリ、カンムリカイツブリ、カワウ、ゴイサギ、アオサギ、オシドリ、マガモ、カルガモ、コガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、アヒル、ホシハジロ、カワアイサ、ハチクマ、トビ、オジロワシ、オオタカ、ハイタカ、ノスリ、サシバ、クマタカ、イヌワシ、コジュケイ、キジ、ヤマドリ、イソシギ、ドバト、キジバト、アオバト、ジュウイチ、ツツドリ、ホトトギス、フクロウ、ヨタカ、ヤマセミ、アカショウビン、カワセミ、アオゲラ、アカゲラ、コゲラ、ツバメ、イワツバメ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ビンズイ、サンショウクイ、ヒヨドリ、モズ、カワガラス、ミソサザイ、コルリ、ルリビタキ、ジョウビタキ、イソヒヨドリ、トラツグミ、クロツグミ、シロハラ、ツグミ、ヤブサメ、ウグイス、オオヨシキリ、センダイムシクイ、キクイタダキ、キビタキ、オオルリ、エナガ、コガラ、ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、ゴジュウカラ、メジロ、ホオジロ、カシラダカ、ノジコ、アオジ、アトリ、カワラヒワ、マヒワ、ハギマシコ、ベニマシコ、ウソ、イカル、シメ、スズメ、ムクドリ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、サンコウチョウ
【ダムカード配布情報】2024.8.2現在 (国交省資料を基本とし作成、情報が古いなどの場合がありますので、事前に現地管理所などに問い合わせるのが確実です) Ver1.2
○大川ダム資料館 9:00〜16:30(土・日・祝日を含む)
ダムカード画像コレクション
大川ダム Ver.1.1 (2008.07)
[協力:mayuno]
大川ダム Ver.1.1 (2013.3)
大川ダム Ver.1.2 (2015.09)
大川ダム [大川ダム完成30周年] 1986年4月 春(クレストゲート私見放流)
[協力:richika]
リンク DAM-goodfellows・大川ダム
DamJapan・大川ダム
Dam's room・大川ダム
Damstyle・大川ダム
kazu_ma’s WALKING-DIARY・大川ダム
THE SIDE WAY・大川ダム
ウィキペディア・大川ダム
ダムマニア・大川ダム
会津のあががわ(国土交通省北陸地方整備局阿賀川河川事務所)
水力ドットコム・下郷発電所
水力ドットコム・大川発電所
日本の川と災害・大川ダム
参考資料
■大川ダム建設に伴う移転補償について:志水茂明
【ダム日本 No.392(S52.6)】
■大川ダムの建設と用地補償 北陸地方建設局阿賀川工事事務所所長小宮山克治
【第23回水源地問題実務講習会(S54.02.28)】
■大川ダムの施工現況(R.C.D.コンクリート工法)  阿賀川工事事務所開発工事課長 山 本 兼 次
【第6回ダム施工技術講習会(S54.11.16)】
■映画「大川ダムR.C.D工法」 提供 北陸地建阿賀川事務所
【第6回ダム施工技術講習会(S54.11.16)】
■大川ダムマットコンクリートの設計・施工:伴登義懿
【ダム日本 No.440(S56.6)】
■大川ダムの放流設備について 北陸地方建設局阿賀川工事事務所所長 伴 登 義 懿
【第10回ダム施工技術講習会(S56.11.27)】
■大川ダムのコンクリート打設について 北陸地方建設局阿賀川工事事務所 副所長 土 田 和 男
【第18回ダム施工技術講習会(S60.12.02)】
■大川ダムのコンクリ−ト打設について:土田和男
【ダム日本 No.495(S61.1)】
■大川ダムの堤体挙動観測について:伊藤宏美・佐々木健一・川口洋平
【ダム日本 No.543(H2.1)】
関連書籍 ■建設省阿賀川工事事務所 『阿賀野川水系大川ダム』 建設省阿賀川工事事務所 1988
諸元等データの変遷 【06最終→07当初】左岸所在地[南会津郡下郷町大字小沼崎字黒倉→南会津郡下郷町大字小沼崎字平石地先] 河川名[阿賀川→小友川]
【07当初→07最終】河川名[小友川→阿賀川]

■ テーマページ(抄) → テーマページ目次

ダムインタビュー(26)
竹村公太郎さんに聞く
「未来を見通したインフラ整備が大事で、ダムの役目はまだまだ大きいですよ」

竹村公太郎さん(財団法人リバーフロント整備センター理事長)は、かつて旧建設省の河川局長時代に、新聞に掲載された記事に公開質問状を出し、その後のやりとりをインターネット上で全文公開、真実を公開の場で明らかにしようという果敢な行動は、当時の人々に大きなインパクトを与えました。

また、幅広い知見と活動はよく知られるところであり、最近では著書も多数、その議論はインフラから歴史、文明にも及びんでいます。

その竹村さんに、ダム造りの経験、マスコミとのやりとり、日本を支えるインフラのあり方など多方面の話題について、わかりやすくお話しをしていただきました。

(インタビュー・編集・文:中野、写真:廣池)




 
 
大川ダムで RCDの誕生に立ち会う

中野: 川治ダムのあとの現場が、宮ケ瀬ダムですか?

竹村: いや、大川ダムです、会津若松市の。ここでは、開発調査課長をやりました。何をしたかというと、日本で最初のRCD試験をやりました。最初のRCDダムは、島地川ダムと言われていますが、最初にRCDコンクリート打設したのは、大川ダムの上流締め切りダムで、1万立米の試験施工をやったのです。その時の施工JVの所長は、今は鹿島建設の会長さんの梅田さんでした。

大川ダムでRCDを日本で初めて施工しました。コンクリート、いわゆるボロコン、貧配合のコンクリートを打って締め固めて、ジャンカだらけにしてしまいました。それで、これは一体どうすればいいのか、もう少し薄くコンクリートを蒔こうとか、ブルトーザで何回か押そうとか、いろいろと発想が出てきました。そういう発想はあの現場から生まれていきました。

RCDコンクリートの配合設計のα、βというのは、この大川ダムでできました。それまでRCDコンクリートの配合設計はまったくなかったんです。従来のコンクリート仕様書からはまったく逸脱していた。コンクリート標準仕様書からは、まったくはずれたことを僕たちはやっていたのです。その時、鹿島建設の研究所のみなさんと毎日のように議論してα、βという概念をつくった。今、それがRCDの配合設計の基本になっています。


大川ダム(撮影:安部塁)
幸せだったことは、日本でRCDが最初に誕生した現場に立ち会っていたということです。それが大川ダムでの一番の思い出です。

 ・・・→ 全文はこちら
(2010年7月作成)


→ ダム便覧の説明
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