《このごろ》
今の藤沼ダム

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私は大きな構造物が好きで近隣のダムも時折見に行っています。
先日、3/11の大震災で決壊した藤沼ダムに行き、徒歩で状況を見てきましたのでその様子を報告します。

この調整池へは2方向から行けるのですが、ダムに近い側からはその姿が一切見えないところで通行止めになっています。もう一方から行きましたところ、藤沼調整池沿岸にある公園、キャンプ場までたどり着くことはできました。




調整池の水はなく、整備された沿岸は地震の影響か調整池側に滑り落ちるように崩れていました。3枚目の写真の奥の沿岸も崩れています。

ここから先は通行止めでしたので徒歩でダムへ。程なく道路が崩落しており当然車では行くことは不可能な事がうかがえました。


斜面を伝いダム本体へ向かう。途中、温泉宿泊施設が有りました。ダム本体に到着。ダムらしき面影は全く無くなってしまっていました。
次の2枚の写真のうち上の写真ですが、手前がダムの始まりで中央奥の道路らしき黒い部分が反対側の始まりだと思います。
下の方の写真は下流部を見た景色です。



そして次の写真は現在の調整池です。


次の写真は下流の集落部分です。この奥から流れてきた水が本来は左に曲がって流れるのですが、ほぼ真っ直ぐ流れ、そのため被害が生じた状態でした。


次の写真は左に曲がった下流を写しています。


地震後しばらくは全くこの事実は知りませんでしたが、ある日ネットで記事を見てびっくりしました。地元の須賀川市役所のホームページにもダムの反対側から写された写真が掲載されています。

すぐ近くの同じアースダムである深田ダムも見てきましたがこちらは全く無傷でした。藤沼ダムは古いダムで、一方深田ダムは新しいので、この建設時期の違いが影響しているのかもしれませんし、あるいは藤沼ダムのある場所に特別な地震波があったのかなとも思われます。

[関連ダム] 深田調整池
(2011.5.9、りゅういち)
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  [こ] 建設通信新聞東北復興特集にダムの記事
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