『田万ダム工事誌』
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田万ダムは、昭和49年予備調査を開始し、昭和55年建設に着手、平成2年完成まで16年間を要した。ダムは綾川水系田万川の、綾上町枌所東に位置する。この建設記録として、香川県坂出土木事務所編・発行『田万ダム工事誌』(平成2年)が刊行された。
田万川は、阿讃国境に近い綾上町の前山(標高 643m)に源を発し、山間渓谷を下り。栗原地区において本川綾川に合流する2級河川である。流域面積は12km2、流路延長 8.7km、平均河床勾配1/100 の急流河川である。このように流路延長が短く、河床勾配も急なため、たびたび洪水に見舞われている。とくに昭和34年9月の台風15号は、床上浸水 360戸、床下浸水 650戸、田畑浸水 150ha、その他鉄道、道路の不通などの被害を及ぼした。また、昭和47年9月台風20号、昭和50年9月台風6号によって下流域の家屋、田畑に被害が生じている。
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