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■第一次東北攻略戦(7月16〜18日):福島・山形

7月16日、午前1時頃自宅を出発。第3京浜から環八に入り、練馬ICから関越道に乗ります。天気予報では雨のち曇り。関越道の嵐山付近で雨がチラついてきたので、PAに入って合羽を着ます。そこから赤城高原あたりまではそれほど降っていませんでしたが、その先は土砂降りになりました。朝の5時頃に六日町SAに到着。暫くそこで雨宿りをしました。西の空に晴れ間が広がるようになって、少しずつ明るくなってきました。この六日町SAはSA内から高速出口に繋がっているのでそのまま高速を降り、一般道へ出ました。三国川ダムへ到着する頃には空が晴れ渡ってきました。山間にいる為まだ朝日は拝めませんが、早速三国川ダムの下流側から撮影を開始。遊歩道の途中に彫刻があったりします。右岸側に管理所と展望台があり、展望台からはダム全体を見渡せます。三国川ダムを見学後、薮神ダムへ向かいました。薮神ダムも三国川ダムと同様に、映画「ホワイトアウト」のロケ地になった場所です。


三国川ダム
直下の茶色い建物は露天温泉

展望台より見た三国川ダム

彫刻が所々に飾られている

薮神ダム
映画「ホワイトアウト」では、太白ダムとして登場した
薮神ダムから黒又川ダムへ向かう途中でまた雨が降ってきました。黒又川ダムへの道路は落石の為通行止めとなっており、仕方ないので破間川ダムへ向かいました。ダムの下流側で提体直下へ向かう道と分かれています。まずは提体直下からと思いましたが、がけ崩れで通行できない状態でした。戻ってダム天端へ向かいます。ダム湖には水があまりありませんでした。


破間川ダム
破間川ダムから県境を越え、福島県只見川水系のダム群へ向かいました。国道252号線は道路工事が多くて通りにくいですが、六十里越トンネルを抜けると眼下に田子倉湖が見えてきます。巨大な湖面に水の流れを見て取れます。国道252号線を進んで、漸く田子倉ダムに到着しました。ダム直下に発電所があり、屋根には「J-POWER」の文字が書かれています。発電量日本最大級のダムです。暫く田子倉ダムで休憩し、すぐ下流にある只見ダムへ。只見ダムからは先程の田子倉ダムが見えます。そしてその下流にはいくつもの発電用提体が存在します。


田子倉ダム

ダム直下の発電所
遠くに只見ダムが見える

只見ダム
まず只見ダムの下流にある滝ダム。スノーガードの途中にダムへの道があるため見つけにくいです。次に本名ダム。このダムは天端を国道252号線が通っています。また、ダム下流側を只見線が渡っていて、SLファンの撮影場所として有名なようです。次に上田ダム。本名ダムとよく似たつくりです。次に宮下ダム。洪水吐導流部が滑らかで、庄川水系のダム群に似ています。次に柳津ダム。上流の本名、上田ダムと同じような感じです。次に片門ダム。これも柳津ダム同様でした。只見川はここまでで、これから下流は阿賀野川本流になります。


滝ダム

本名ダム
天端を国道252号線が通る

上田ダム

宮下ダム

柳津ダム

片門ダム
本来はここでこの日のダムめぐりを終了する予定でしたが、まだ日が高いので残りのダムにバイクを走らせました。阿賀野川を渡る橋の上から新郷ダムを見ることができます。続いて水車堤へ。この近辺には溜池がいくつかあり、農作業をしている方に尋ねましたが、どれが水車堤かわかりませんでした。しょうがないので山郷ダムへ。山郷ダムは右岸側に2つの発電所を持っています。上野尻ダムは明日まわることにして豊実ダムへ。このダムは左右両岸に発電所を持っているダムです。それから鹿瀬ダムへ。ずらりとならんだ20門の洪水吐が目を引きます。このダムも左右両岸に発電所を持っているようです。


新郷ダム

水車堤か?

山郷ダム

豊実ダム
両岸に発電所を持つ

鹿瀬ダム
こうしてこの日のダム巡りを終え、会津若松のホテルに向かいました。阿賀野川〜只見川は正にダムの巣窟といえる所でした。翌日の分までまわってしまいましたが、最終日にあまりダムをまわれなかったことを考えると、この日に回っておいて正解だったと思います。

7月17日、昨日回れなかった上野尻ダムを見学した後、阿賀野川ダム群の一番下流に位置する揚川ダムを見学しました。ここから新潟県のダムを巡り、山形県へ抜けます。


上野尻ダム

揚川ダム
揚川ダムから少し下って県道14号線に入り、飯豊川第一ダム、加治川治水ダムを見学。飯豊川第一ダムは小さい砂防ダムのような感じでした。加治川治水ダムはその性質上、ダム湖にあまり水がありません。上流には加治川ダムがありますが、加治川治水ダムから先は通行止めで、行くことができませんでした。元来た道を戻って隣の内の倉ダムへ。内の倉ダムは数少ない中空重力式ダムの一つです。


飯豊川第一ダム

加治川治水ダム

内の倉ダム
続いて胎内川水系のダム群に向かいました。下流から胎内第二、胎内川、胎内第一と三つのダムがあります。更に上流に奥胎内川ダムを建設中のようです。胎内第二と第一は小さなダムですが、真ん中にある胎内川ダムは大きめです。建設中の奥胎内川ダムもほぼ胎内川ダムに匹敵する大きさとなるようです。胎内川水系のダム群に別れを告げ、今度は国交省管轄の大石ダムへ向かいました。ダム右岸に管理所と展示室があります。ダムを見ながらとことこ天端を歩いていくとダム左岸側のクラウトトンネル内に、なにやら大きな口を開けたものが天井からぶら下がっています。よく見るとそれは藁を紡いで作った大きな蛇の神輿でした。その名は「たいしたもん蛇」。近くの村のお祭りに使用される御輿で、ここに安置してあるようです。トンネル奥まで蛇の御神体がずーっと延びています。蛇の御輿に圧倒されながら、天端を歩いて戻ると、発電用ゲートの機械室入り口に荒川水力電気の文字がありました。この河川に水利権を持っているのでしょう。ダムは国交省管轄でも、発電する電気は持ってかれちゃうのかな?などの疑問を持ちつつ大石ダムの見学を終了しました。


胎内第二ダム

胎内川ダム

胎内第一ダム

大石ダム

大石ダム左岸、クラウトトンネル内に安置されている「たいしたもん蛇」
ここからまず小国街道(国道113号線)に出て荒川水系のダム群を見学、山形県の長井に向かいます。荒川にはいくつかの発電用提体があります。最初に新鷹ノ巣ダムを見学。全門ラジアルゲート!というような提体で、東北電力鰍フダムの中では最大級のラジアルゲートを持つようです。次に岩船ダムを見学。大石ダムで見た荒川水力電気鰍ニいう会社の所有で、小さいながらどっしりとした提体です。その上流には東芝セラミクス所有の赤芝ダムがあります。提体や発電所に東芝セラミクスの文字が見て取れます。上流の小国町には東芝セラミクスの工場があり、ここで使用するための電気を作っているものと思われます。


東北電力梶@新鷹ノ巣ダム

荒川水力電気鰹蒲Lの岩船ダム

東芝セラミクス鰹蒲Lの赤芝ダム
小国町を過ぎて暫く行くと「道の駅・小国」があります。ここで遅い昼食と休憩。インフォメーションで横川ダムのパンフを発見しました。今回のダム巡り計画には入っていない提体です。偶然とはいえ、早速建設現場を特定しました。ここから少し下ったところにあるようです。また雨が降ってきて、暫く雨宿りした後、横川ダムに向けて出発しました。右岸ダム湖側に展望台があり、案内パネルが展示してあります。東屋の下に行くと何やら石の入った箱が・・・。よく見ると「メモリーストーン」と書かれています。この石に何か書いて入れておくと、砕かれて横川ダムの建設用石材に使用され、メッセージがダムの提体内に残るとのこと。それでは!と一人奮起し、ダム仲間のHNとサイト名を書いて箱に入れました。後で破砕されるので正確にはそのままメッセージが残るわけではないですが、とりあえずここを訪れたダム好き代表としての責は果たしたと自己満足し、横川ダムを後にしました。そのまま小国街道を下り、本日最後の目的地、白川ダムへ向かいました。提体と洪水吐が同じ方向を向いていないので、ダムが途中から折れ曲がっているような印象を受けます。暑いので自販機で飲み物を買っていると昆虫採集に来ていた親子から話しかけられました。


横川ダム建設現場

横川ダム展望台にあったメモリーストーン
Dam仲間の名前を書いてきました

横川ダム展望台にて

白川ダム
バイクの話に花が咲いて、30分位白川ダムに滞在しました。親子と別れてこの日の宿泊地である長井に向け出発、ホテルの近くの飲み屋で一杯やってぐっすり寝ました。

7月18日、午前8時頃自宅を出発。この日は建設中の長井ダム、長井ダムが完成すると水没する菅野ダム、その上流にある木地山ダムを巡り、北上して寒河江から日本海側に抜ける予定でした。ところが、長井ダムの手前で通行止めとなりました。ダム建設が最盛期を迎えているのか、工事車両以外は通行禁止となっていました。現場の方に聞いてみましたが、暫く通行できないとのことで、泣く泣く引き返しました。しょうがないので長ヶ沢ダムへ向かいましたがダムを通りすぎてしまい、そのまま寒河江へ向かいました。国道348号線から国道458号線へ入り北上。しかしこの国道458号線が曲者で、新道・旧道が入り組んでいて道に迷い、相当時間をロスしてしまいました。漸く寒河江に着きましたが、気温がかなり上昇、暑いので休憩を余儀なくされました。暫く自販機の前で休憩し新水ヶ瀞ダムへ。旧水ヶ瀞ダムの下流側に新提体を建設したようです。そしていよいよ寒河江ダムへ。中央の大きな山の左右に提体と洪水吐を見渡すことが出来ます。今から15年以上前、このダムを建設中に一度訪れたことがあります。まずダム直下から見学し、提体へ。駐車場から提体まではかなりの距離があります。てくてく歩いて漸く提体に到着。このダムの特徴はなんといってもその特異な洪水吐にあります。フラップゲートを採用しており、他ではあまり例がありません。


新水ヶ瀞ダム
旧水ヶ瀞ダムは水没している模様

中央に見える山の両側に提体と洪水吐を有する寒河江ダム

寒河江ダム洪水吐下より

寒河江ダム洪水吐
フラップゲートが採用されている
寒河江ダムの見学が終わって丁度昼になりました。ここから日本海側へ向かい月山ダム等を見学する予定でしたが、ここは山形県です。自宅に戻るにはかなり時間がかかります。翌日は会社なのでどうしても今日中に帰りつきたいところです。今から帰ればあまり遅くならないでしょう。こうして第一次東北攻略戦は終了しました。西川ICから山形自動車道に乗って東北道へ。安達太良SAで昼飯と休憩、ガソリン補給を行い、東北道を一気に走り抜けます。夕方には自宅に到着。総走行距離は約1,500Kmでした。


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