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■8月15日:宮崎から鹿児島へ、パンクで窮地に

8月15日、この日はダムを見学しつつ鹿児島へ移動する予定でした。

昨日綾北ダムへ行けないことはわかったので、県道26号線を遡り綾南ダムへ。狭くきつい道が延々と続き、漸く綾南ダムへ到着。下流側からは木々が欝蒼としていて撮影できませんでしたが、堤体上は見学できました。綾南ダムを見学して更に上流方面へ向かいました。国道265号線に出て南へ下る予定でしたが、昨日行けなかった田代八重ダムと綾北ダムを上流側から攻略することとして、北へ向ってバイクを走らせました。暫くは良い道が続いていたものの、輝嶺峠に差し掛かるととんでもない道になりました。道は細く、くねくねした登り道です。しかもこの時からハンドルが極端に重くなり、コーナーでリアタイヤが不自然なヨレを起こしていました。峠を過ぎると今度は急な下りになり、へろへろになって田代八重ダムに到着。

腕がパンパンに張っていました。もしかして…と思ってリアタイヤをチェックすると、やはりパンクしていました。このままではまともな走行はできないのですが、クソ重くなったCBを引きずるように下流の綾北ダムへ向かいました。極端に重くなったハンドルは、狭くくねくねした山道での走行を危険なものにします。バイクが思うように曲がらず、ダム湖に落ちそうになりながらも綾北ダムへ到着、撮影を始めました。綾北ダムはアーチダムで、コンジットゲート部分にジャンプ台が付いています。この先、古賀根橋ダムまでは体力がもたないので、田代八重ダムへ戻ることにしました。バイクをUターンさせると、綾北ダムの管理人さんらしき人が犬の散歩に出てきました。1匹の犬が追いかけてきて足に噛みつきそうになりました。管理人さんは「蹴っ飛ばせ!」って言うけれど、パンクしたバイクなので車体がふらついてそんなことはできません。そんなこんなで冷汗をかきながら田代八重ダムに戻り、ロードサービスに連絡すべく携帯電話を取り出しました…が、空しく圏外。勿論こんな場所までバイクを取りに来れるわけもなく、意を決して輝嶺峠を自力で越えることにしました。


綾南ダム
下流側から撮影する場所が見つからなかった

綾南ダムにて

田代八重ダム

田代八重ダムにて
リアが下がっているのがわかる

綾北ダム脇にて
パンクしたリアタイヤ
多少エアは残っている

綾北ダム
コンジットゲートが特徴的
バイクをゆっくりと走らせ、のろのろ運転で輝嶺峠を越え、峠を下りた所でロードサービスに連絡。近くの村に自動車整備工場があって、そこでパンク修理をしてもらえそうです。早速修理工場に向かいました。なかなか修理工場が見つからなくてうろうろすること20分、修理工場に到着すると誰もいません。なかなか来ないので、心配して探してくれたとのことでした。

20分程でパンク修理は終わり、次の岩瀬ダムへ向かいました。ハンドルが軽く切れるようになり、快走できます。岩瀬ダムはダムの規模の割にはダム湖の面積が広いです。続いて大淀川第一ダムへ向かいました。地図上では轟ダムと書かれています。もうひとつ、大淀川第二ダムというものが近くにありますが、国道268号線側からは入口が見つからず断念しました。国道10号を南下し県道33号線に入って広渡ダムに到着。治水ダムにも関わらず、立派な展示館があります。そこから南に向かって日南ダムを見学。ダム湖側に半円形の副堤体があり、これが常用時の水位を保っています。もうすぐ夕暮れなので、急いで輝北ダムへ向かいました。しかし付近の道路が工事中のようなので、パスして隣の高隅ダムに向かいました。ちょうど放流中でした。


岩瀬ダム
貯水池は結構広くて複雑な形をしている

大淀川第一ダム

大淀川第一ダム横にて

広渡治水ダム

日南ダム

日南ダム
ダム湖側には特徴的な半円形堤体がある

日南ダムにて

高隅ダム

高隅ダムにて
こうしてこの日のダム巡りを終了、高速で鹿児島に向かいました。途中雨が降ったりしましたが、夜8時頃ホテルに到着。パンクして体力を消耗したため、居酒屋で一杯やった後は爆睡できました。しかし後にこのパンクが尾を引き、予定は大幅に狂うことになります。



■8月16日:鹿児島から熊本へ、走行距離4,000Kmに到達

8月16日、この日は鹿児島から熊本に向かう方向でダムをまわる予定。

指宿スカイラインにのると桜島を見渡せるようになりますが、逆光と空がかすんでいたためよく見えなかったです。県道19号線に入り、川辺ダムから見学を開始しました。川辺ダムは2002年の竣工で新しく、洪水吐が特徴的です。続いてその隣にある金峰ダムへ。このダムも竣工が2003年と新しい堤体です。


指宿スカイラインの展望台にて
薄っすらと桜島が見える

川辺ダム
独特の洪水吐配置と監査廊入口となるエレベーター塔が重厚な感じを与えている

金峰ダム

金峰ダム天端にて
金峰ダムを見学後、鹿児島の西にあるダム群へ向かいました。最初に永吉ダムへ。リップラップの石が途中でコンクリートブロックになっている変わったダムでした。そのすぐ北にある松元ダムは道がわからずにパスし、市来ダムへ向かいました。市来ダムは防災ダムで、ダム湖にはほとんど水がありません。次の串木野ダムも防災ダムでした。


永吉ダム

永吉ダムにて

市来ダム

串木野ダム
7月の大雨の影響で鶴田ダムへ行けないことは計画時に知っていたので、国道504号線を通って出水方面へ向かいました。ここには嶽、御手洗、高尾野という3つのダムが集まっています。嶽ダムは本々あった溜池を潰して建設されたようです。御手洗ダムは防災ダムで、水は溜まっていません。高尾野ダムも防災ダムです。高尾野ダムを見学後、北薩オレンジロードを通って高川ダムに向かいました。高川ダムは高川川が米ノ津川に合流する地点に建設されています。


嶽ダム

御手洗ダム

高尾野ダム

高川ダム
高川ダムから国道267号線を通って人吉盆地に入りました。ここには日本のアースダムとしては最も堤高の高い清願寺ダムがあります。ダム周辺はひっそりとしていましたが、さすがに60mのアースダムは高いと思いました。清願寺ダムを後に人吉盆地を東に向かい、市房ダムに到着しました。堤体の割にはスリムな洪水吐です。この下流に幸野ダムがありますが、地図上では市房第二ダムと記されています。幸野ダムは小さなダムですが、灌漑と発電の目的を持っています。


日本のアースダムとしては最も堤高の高い清願寺ダム

清源寺ダムにて

市房ダム

市房ダムにて

幸野ダム
幸野ダムを見学してから国道219号線を西へ。この日のダム巡りは終わりましたが、今までの走行距離が4,000Kmを超えているため、バイク屋さんに寄ってオイル交換を済ませました。人吉ICから高速にのって八代へ。ホテルに到着すると内部の居酒屋で一杯やってすぐに寝てしまいました。


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