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■8月13日:上椎葉ダムなど山間のダムをまわり、険しい山道で疲れた

8月13日、この日は昨日の耳川水系を遡り、山間のダムをまわりつつ宮崎へ出る予定。

まずは大内原ダムを見学。それから昨日見学した西郷ダム、山須原ダムを通過して塚原ダムへ。塚原ダムの手前では大規模な土砂崩れが起きていました。塚原ダムは戦前に造られたダムの中では最も堤高の高いダムで、有形文化財・土木遺産にも認定されています。当日は堤体上を工事中でした。上流の岩屋戸ダムは塚原ダムに似ています。この日のメインは更に上流にある上椎葉ダムです。日本で初めて堤高100mを超えたダムでもあり、日本初のアーチダム(正確には着工されたのが日本初で、竣工したのは三成ダムの方が先である。しかしながら三成ダムは堤高もさほどなくアーチも完全なものではないので、本格的なアーチは上椎葉が最初というのが筋であろう。日本におけるアーチダムの黎明期のものであり、両岸の洪水吐導流部を重力式ダムのようにしていることから、当時の技術にまだ不安材料があったのではないかと推測される)でもあります。上椎葉ダムは下流側や堤体上、展望台、ダム湖側からと撮影箇所が多く、全ての撮影箇所を回るのに時間がかかりました。しかし、子供の頃から訪れてみたかったダムなので、存分に堪能できました。上椎葉ダムから大河内桑木原林道を抜けて国道388号線に出ました。ここから更に大河内越を越えますが、あまり整備されていないこの国道は道が狭くくねくねして大変でした。しかも車線半分が土砂崩れで無くなっているような箇所がいくつもありました。


大内原ダム

塚原ダム下流域における大規模な土砂崩れ

塚原ダム
堤体上を工事中

塚原ダムにある有形文化財の登録証

岩屋戸ダム

岩屋戸ダムにて

上椎葉ダム

上椎葉ダムにて

国道388号線の崩落箇所
1車線なくなっている
国道388号線から県道22号線に入って渡川ダムを目指しましたが、通行止めの看板が立っていました。仕方ないのでそのまま22号線を下って松尾ダムへ向かいました。松尾ダムの貯水池に差し掛かると道は狭くなります。対向車も来るので慎重に進みました。松尾ダムは先の塚原ダムに似た形でした。このダムを見学中、ゲートの間をトンビがくぐり抜けるシーンを目撃しました。ダム湖側から、堤頂部とゲートの隙間をくぐり抜け、下流側に出たところで上昇するという飛び方をしていました。もう一度やってくれないものかと暫く待ってみましたが、トンビは降りてきませんでした。

松尾ダムから更に県道22号線を下って戸崎ダムを見学。ダム湖側の橋の上から堤体を見ることができます。さらに下ると最近できたばかりの石河内ダムがあります。山の上には大瀬内ダムがあり、石河内ダムは揚水発電の下部池として建設されています。まだ堤体付近を工事中で、堤体には立ち入りできませんでした。大瀬内ダムはまだ完成していないのか、ゲートの先は一般車両通行止めでした。県道22号線に戻り浜口ダムを見学。全面越流式ののっぺらぼうのようなダムです。更に下って東原調整池へ向かいました。ここは丸い貯水池を持っていて、河川からの水を導水して一時的にここに溜め、下流の田畑に灌漑しているようです。東原調整池見学後西に向かい、青鹿溜池を目指しました。しかしダムへ通じる道路が見つからず断念しました。左岸側の青鹿自然公園からは、ほとんど誰も通らないようなけもの道が通じているだけのようです。右岸側は杉林などが鬱蒼としていて、ナビが役に立たちませんでした


渡川ダム通行止めの看板

松尾ダム

松尾ダムでの、トンビの面白い行動
赤い線のようにゲートの隙間をくぐり抜けて飛んでいた

戸崎ダム

石河内ダム
九州最大の揚水式発電所の下部池となる

川原(浜口)ダム

東原調整池
ようやくこの日のダム巡りを終え、宮崎市のホテルに向かいました。険しい山道を走りまわり疲れたので、ホテルの中の居酒屋で飲んだビールは美味かったです。店のメニューに「冷汁」という宮崎県の郷土料理があったので注文してみました。とろろ汁の粘りの薄いような感じの食べ物です。夜はぐっすり眠れました。



■8月14日:険しい山岳部を回る予定が、通行止めで

8月14日、この日は上椎葉の兄弟分一ッ瀬ダムから田代八重ダムなどの、今回のダムツーリングでもっとも険しい山岳部回る予定。

高速に乗って西都で降り、国道219号線を遡ります。小型のアーチダムである杉安ダムを見学してから、いよいよ一ッ瀬ダムへ。堤体上は立ち入り禁止で、下流側からは僅かしか堤体を拝めません。兄弟分の上椎葉ダムとの大きな違いは、堤体の中央にも洪水吐を持っている点です。また上椎葉よりもドーム型をしたアーチになっています。従って堤体は下流側にオーバーハングしています。一ッ瀬ダムを見学後、ダム湖に沿って上流部に進みました。さすがに九州一の貯水量を誇るダム湖は広くて、進んでも進んでもなかなかダム湖は終わりません。ダム湖が終わって暫く進むと道の駅があったので休憩。一服して再び山の中へバイクを走らせました。しかし国道265号線へ入る所に、通行止めの看板がありました。この先はがけ崩れで通行止めのようです。


杉安ダム

一ッ瀬ダム
天端は立ち入り禁止

一ッ瀬ダムにて
後ろに見えるのは一ッ瀬ダムの断面模型

国道265号線板谷付近にて
この先、田代八重ダム方面は通行止め
道路が通行止めのため、田代八重ダムには行けなくなってしまいました。しょうがないので元来た道を戻って西都に出ました。寒川ダムや立花ダムは道がダートのようなのでパスしました。続いて県道360号線を遡り、綾北川水系のダムを…と思ったらいきなり通行止めになりました。この道は慢性の通行止めのようです。元々宮崎県の予定は余裕をもっていたので、この日はダム巡りを中止し宮崎へ戻りました。近くのデパートでおみやげ物を買った後、洗濯をして翌日のダム巡りに備えました。


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